3月2日、トランプ米政権が鉄鋼とアルミニウムの輸入制限に踏み切り、鉄鋼に25%、アルミに10%の関税を課せば、米国内の製造業は自動車やトラクターから缶スープまで幅広いメーカーがコスト増で減益に見舞われるか、それを避けるために値上げして消費者に負担転嫁を余儀なくされかねない。写真は閉鎖された製鉄所。ケンタッキー州アッシュランドで2017年9月撮影(2018年 ロイター/Brian Snyder)

[デトロイト 2日 ロイター] - トランプ米政権が鉄鋼とアルミニウムの輸入制限に踏み切り、鉄鋼に25%、アルミに10%の関税を課せば、米国内の製造業は自動車やトラクターから缶スープまで幅広いメーカーがコスト増で減益に見舞われるか、それを避けるために値上げして消費者に負担転嫁を余儀なくされかねない。

 輸入制限措置の詳細は不明だが、アナリストの間では高関税導入は製造業にとって打撃との見方が一般的。鉄鋼は輸入品の値上がりで国内メーカーの価格決定力が高まり、大半を輸入に頼るアルミもコストが上昇する見通しだ。

 バギーなどを製造するポラリス・インダストリーズのスコット・ワイン最高経営責任者(CEO)は、輸入関税導入によるコスト上昇は1%程度であり、当面は「対応可能」としている。

 ロス商務長官も2日のCNBCテレビで、自動車に使われている鉄鋼は1台当たり1トンだが、鉄鋼は1トン当たり700ドルで、輸入制限による価格への影響は小さいとの見方を示した。

 しかし関税導入が自動車メーカーのコストに及ぼす影響は実際にはもっと複雑だ。

 鉄鋼は関税導入を見越して既に今年に入って100ドル上昇した。

 また調査会社ダッカ―・ワールドワイド・FSGによると、米国製自動車の平均車重は3835ポンド(1.9トン)で、このうちアルミは11%(422ポンド)、鉄鋼は54%(2071ポンド、約1トン)。ただ、部品製造の際にくずが発生するため、実際に平均的な自動車1台当に必要なアルミは526ポンド、鉄鋼は2925ポンドだ。