「ある日、長年の付き合いがある女性の家へ久々に行きました。すると、見たことのない大きな水晶が。友人は自分から水晶の話をし出し、『手をかざすと何か感じない?』と真剣に聞いてきます。私は動揺しながら『いや、あんまり感じないかな……』と返すのが精一杯。その話は延々と続き、なんと水晶は15万円で買ったとか。それ以来、私もその世界に勧誘されそうな気がして、彼女とは疎遠になりました」(30代女性)

 スピリチュアルのすべてがこのようなケースに発展するとは限らない。しかし、周りが思わず首をかしげるような形で、大金を失う事例は少なくない。

突然、手をかざしてブツブツと…
会社経営にさえかかわる失敗もある

 中高年になれば、家族や仕事など“背負うもの”も大きくなる。そして、スピリチュアルにハマった結果、それを失ってしまった人もいる。

 60代に入った会社経営者のSさん(男性)は、長年付き合っていた代理業者との契約を突然打ち切った。それ自体はよくある話だが、打ち切られた側には不思議な“違和感”があった。その打ち切られた代理業者の担当者が言う。

「契約を打ち切るとき、『本当にごめんなさい。あなたたちは何も悪くないんです』としきりに言われました。『お世話になっている方にお願いしなければならず…』と繰り返すのみで、結局なぜ契約を他に変えたのかよくわかりませんでした」

 その後、Sさんは代理業者のところをよく訪れた。すでに契約を打ち切っているのにもかかわらず、である。その代理業者に対しては、悪い評価をしているとか、嫌悪しているという雰囲気は見られなかった。

 そしてある日、些細な出来事を機に契約打ち切りの“真相”がわかった。

「Sさんがフラッと会社に訪れた日、世間話で『肩こりがどうしようもなくて』と話したんです。すると、『ちょっといい?』と言われて、肩に手を当て、何かブツブツ言ったんですね。しばらくして『これで大丈夫だと思う!』と……。一瞬ワケがわからなかったのですが、その後、周囲の人に話を聞いてピンときました」

 どうやら、Sさんはあるオカルト思想にハマり、毎日その集会に通っているようだった。ちょうど1年前に妻が亡くなり、同時期に通い始めた。そして、集会で知り合った人に代理業者を任せることとなった。