先行して取り組むメリットは大きい

 調査結果のなかから、いくつかのポイントを取り上げてみたい。

 1つめは、デジタルトランスフォーメーションのリーダー企業は、フォロワー企業に比べて、大きなメリットを享受しているという点だ。

 調査では、「顧客からの評判やロイヤリティ、顧客維持率の向上」「生産性向上」「コスト削減」「利益向上」「新しい製品やサービスによる売り上げ」という5つの項目において、リーダー企業は、1.9倍~2.5倍のメリットを享受していることがわかった。

 IDC Japanのリサーチバイスプレジデントの中村智明氏は、「アジアの銀行を例に取ると、2006年には、ほぼ同等の売上高であった2行が、デジタルトランスフォーメーションに取り組んだ銀行と、取り組まなかった銀行では、2016年の売上高に43%もの差が生まれた。

 また、利益では13億ドル(約1080億円)もの差が生まれた」と指摘。「2021年までに、世界のGDPの50%以上がデジタル化される、デジタルITによって強化された製品/サービス、運用、顧客との関係がますます重要になる。これらの変化が、すべての産業で起こることになる」と続ける。デジタルトランスフォーメーションは、これからの時代において、企業の生き残りを左右する取り組みになるというわけだ。