3月14日、自ら主導した変革によって官邸の力を高めてきた安倍晋三首相(写真)だが、政権の長期化を可能にした大きな要因は、強力な政治同盟と野党の貧弱さ、そして強運にある。東京で撮影(2018年 ロイター)

[東京 14日 ロイター] - 自ら主導した変革によって官邸の力を高めてきた安倍晋三首相だが、政権の長期化を可能にした大きな要因は、強力な政治同盟と野党の貧弱さ、そして強運にある。

 このような「ハットトリック」を、後継となるポスト安倍が再現するのは困難かもしれない。

 安倍首相(63)は、政権トップとして再登板した2012年12月以来、最も厳しい政治危機の最中にある。昭恵夫人と繋がりがあった学校法人「森友学園」に対する大阪府豊中市の国有地売却において、「身びいき」な対応を取ったのではないかと疑われている。

 安倍首相は、自身や妻がこの土地売買に介入したことを否定している。だがこの疑惑により、今年9月に行われる自民党総裁選での3選が阻まれ、首相交代が予想より早く実現する可能性が浮上している。

 同首相が実施した改革の1つが、2014年に行った内閣人事局の設置だ。これにより、安倍首相と側近の菅義偉官房長官は、数百に及ぶ省庁の幹部人事の決定権を手中に収め、霞が関の官僚機構をより強力に掌握することが可能となった。

 これは、過去20年にわたり、官邸への権力集中を進めてきた中で最新の一手となった。

「安倍首相は、それ以前から始まっていた『誰が最終責任者か』を明確にするための改革の集大成だ。安倍氏の後は、どう制度が機能するかは属人的になるだろう」と、米コロンビア大のジェラルド・カーティス名誉教授は言う。