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前日に“日本入り”したばかりというハイファイマンの新プレーヤー「R2R2000太子」。なんとBluetoothでスマホから96kHz/24bit音源を伝送できるという

 ポタフェス2018 名古屋が、3月17日開催された。世界初公開のプレーヤーなどを中心に紹介する。

ハイファイマンが“Bluetoothでハイレゾ”な新プレーヤーを世界初公開

 ハイファイマンの新フラッグシッププレーヤー「R2R2000太子」が、何と名古屋で世界初公開された。筐体は厚めの小型スマホといった風情。4.4mm5極バランス/3.5mmアンバランス/ライン出力などを備える。DACはバーブラウンのマルチビットチップ「PCM1704K」を2基使用。トレイ方式のmicroSDカードスロット(最大256GBまで)を持つ。OSは独自開発のものを使用している。

 最大の特徴は、専用のスマホアプリを使用し、Bluetooth接続時に96kHz/24bitのハイレゾ音源を受信できる機能だ。つまり、スマホをストレージにできてしまうわけだ。帯域の都合上、データはロッシーの圧縮となるが、新たな挑戦と言える。アプリはiOS/Android両対応予定だという。

 「前日に届いたばかり」という試作機は、一般ユーザーに出せる状態のものは1台しか用意できなかったという。有線再生に関わる回路はそこそこ煮詰まっているが、操作性などソフトウェア周りの調整はもう少し必要で、目玉機能であるBluetooth機能はこれから追い込む段階だという。

 店頭での販売価格は、現在のところ27万円前後になる見込み。ハイファイマンジャパンでは「夏ごろには詳細な情報を出したい」としていた。

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旧モデルとの比較。厚さはあまり変わらないが面積が随分と小さくなった

見た目はほぼ同じ「PLENUE2 Mark II」だが、AIなどで大幅進化

 韓国コウォンのハイレゾプレーヤーブランド「PLENUE」からは、4月下旬に発売予定の「PLENUE2 Mark II」が日本初公開として会場へ持ち込まれた。「PLENUE2」のマイナーチェンジモデルで、価格は19万8000円前後の予定。

 新モデルは、外観のカラーがガンメタリックから落ち着いたトーンの明るいローズゴールドに変わったが、そのほかはまったく同じカタチだ。前モデルからDACやCPUの変更もなしで、ハードウェアの変更点は内蔵ストレージが倍の256GBに増量されたことだけ。

 新モデルの変更点は主にソフトウェアまわりの調整とチューニングである。しかしその効果はなかなかのもので、旧モデルと聴き比べると明らかに情報量が増えていた。同じバッテリーモジュールを使いながら駆動時間もおよそ1時間半伸びるという。

 それ以上に印象的なのが「AI機能」の追加だ。

 新モデルでは独自開発のAIを搭載しており、一度聴いた(再生した)曲をデータベース化して各機能を提供。楽曲間の聴感が揃うよう自動ボリューム調整するほか、タグ情報から楽曲のジャンルごとに自動エフェクトをかけたり、時間帯とジャンルによってシャッフル機能の選曲を分けたりするという。ただしSDカード内の楽曲データは、別のカードへ差し替えるとデータベースがリセットされる。そのため内蔵ストレージへより多くの楽曲を保存しておけるように、旧モデルよりも容量を増やしたのだそうだ。

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コウォンのハイレゾプレーヤー「PLENUE2 Mark II」。色以外の見た目は旧モデルとほぼ同じ
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真っ赤なケースが付いてくるという

「広州本社から直接持ってきた」アンプモジュールも世界初公開

 1月に日本代理店がエミライへ一本化されたばかりのFiiOは、4.4mm5極端子を持ち、バランス駆動ができる「X7シリーズ」向けのアンプモジュールを世界初公開した。

 エミライの島幸太朗氏が、中国の広州にあるFiiO本社から直接持ち込んだエンジニアリングサンプルで、3日前に“持ってきた”ばかりだという。4.4mm5極の“ペンタコン端子”を開発した日本ディックスの純正パーツを使用、回路構成などは2.5mm4極バランスモジュール「AM3A」と大幅な変更はないらしい。現状では端子だけを変えたものをグローバル仕様として用意する予定。

 ただし日本での発売に関しては詳細未定だ。会場では「日本でユーザーの意見を聞く」として来場者へアンケートを実施していた。グローバル仕様のまま発売するならばほかのモジュールとそう変わらない価格で、4月のヘッドフォン祭頃には正式発表できるらしいが、島氏によると構成も販売スケジュールもまだ変更可能な状態。名古屋のアンケート次第ではより音質を追求した日本向けモデルの特別仕様を用意する事もありえるという。

 「現状では中野(のヘッドフォン祭)で出せるように動いていますが、日本向けに特別何かをするなら厳しいかもしれません。日本のユーザーさんの意見が『早く使ってみたい』のか、それとも『時間をかけてでももっと音質を磨いてほしい』なのか、今回で見極めたいと思っています。仮に日本向けの高音質仕様を作るならば、FiiOブランド初の試みです」(島氏)

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エミライの島氏がFiioの広州本社から直接持ってきたというX7シリーズ用4.4mm 5極バランスアンプモジュール
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2.5mmモデルとの比較はこんな感じ

“カラバリで音が変わる”ハイエンド機「A&ultima SP1000 Onyx Black」

 Astell&Kern「A&ultima SP1000」の新色「Onyx Black」も日本初公開。SS(ステンレスシルバー)をベースモデルに、PVDコーティングでキズが付きにくくしてあるという。正式発表は4月を目処に調整中で、元のモデルとそう変わらない価格になる予定だ。

 開発元のアイリバーでは、単なるカラーバリエーションとして企画したらしいが、シャーシのカラーリングは表面塗装だけではないため、ステンレスと無酸素銅のように素材による音の違いがあるという。実際に会場で聴き比べをした人によると、音の傾向としては「カッチリしたSSと芳醇なCopperの中間、ちょいSS寄り」だそうだ。

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「A&ultima SP1000」三兄弟。新カラー「Onyx Black」は色だけでなく音も変わるが、アイリバーでは音の変化を想定してはいなかったそうだ

 同じAstell&Kernブランドでは、デスクトップ用パッシブスピーカー「ACRO S1000」も展示されていた。「ノートパソコンでオシャレに手軽に使う」というコンセプトで、昨年12月に発表されたUSB DAC内蔵アンプ「ACRO L1000」とマッチするように開発したものだという。

 ユニットは数多くのハイエンドスピーカーブランドでも採用されているスキャンスピークのものを使用。リングラジエーター型ツイーターと50mmウーファーの2Way構成だ。背面にはバスレフポートとバナナプラグ対応スピーカーターミナルを備える。サイズはおよそ幅109.8×奥行き137.8×高さ138mmと片手に収まるが、アルミ製エンクロージャーのためか重量はおよそ1.95kgある。実際に持ってみると見た目以上にズシリと重い。また、側面には同ブランドのプレーヤー「KANN」の背面を思わせる波打ったデザインが取り入れられている。

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スキャンスピークのユニットを積んだ小型スピーカー「ACRO S1000」。見た目に反して、持ってみるとズシリと重い。据え置きオーディオ的には「頼もしい重さ」だ

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