3月26日、日本のファーストレディー、安倍昭恵氏はかつて、革新的な思想と言動で保守的な夫との対立も辞さないことで知られた。しかし今、彼女は自らが関わりを持った愛国的教育を看板にした学校への土地売却をめぐる疑惑で渦中の人だ。写真は2014年9月、ロイターのインタビューに答える昭恵氏。都内で撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 26日 ロイター] - 日本のファーストレディー、安倍昭恵氏はかつて、革新的な思想と言動で保守的な夫との対立も辞さないことで知られた。しかし今、彼女は自らが関わりを持った愛国的教育を看板にした学校への土地売却をめぐる疑惑で渦中の人だ。

 大手製菓メーカー経営者の娘として生まれた昭恵氏は、政治家の妻は後ろに下がって陰の存在となってきたこの国で、米国型の公人としての「ファーストレディー」の役割を実践しようと試みた――そのリスクを必ずしも考慮せずに。彼女を知る人や評論家はこう見ている。

 昭恵氏とボランティア活動を通じて知り合ったという、無農薬農業などに取り組むNPO法人の豊永有氏は「彼女の認識は、これまでの日本の総理大臣の妻とは違う」と指摘する。「男社会の中で『使える女』になろうとするのではなく、自立した人間として夫や社会と接触しようとしている」。

 野党は今、昭恵氏の国会での証人喚問を要求している。森友学園に対し国有地を大幅に値引きし、官僚が公文書を書き換えたことが明らかになったこの問題で、安倍晋三首相の世論調査の支持率は低下している。

 財務省は12日、公文書を書き換えたことを認めたが、書き換え後の文書からは昭恵氏に関する部分が削除されていた。安倍首相は、自分と妻はこの土地売却に一切関与していないと否定した。首相は、昭恵氏の証人喚問に応じるつもりはないとしている。