長期間にわたって速すぎた中国経済発展の速度は、これでやっとスピードを落とすことになる。同時にこれが国内雇用問題、環境問題、人民元為替などなどに大きな影響を及ぼすことは間違いないだろう。

住宅価格は下落へ
都市部の雇用問題も深刻に

 経済評論家の牛刀氏は、経済成長率を7.5%に引き下げると、「住宅価格には致命的な打撃を与える」という。

 政府は、今年の消費者物価指数(CPI)を4%以下に抑えると宣言した。昨年はほぼ5%から6.5%の間で高く飛翔したCPIは、政府がCPI指数を高く押し上げた豚肉を緊急輸入するなどの措置を取ることで、このところなんとなく下げてきた。「デフレの時代がやってくるのではないか。デフレとなると、キャッシュは何よりも大事。住宅はもう投資の対象ではなくなり、ただのすみかに戻る。価格も下がってくるだろう」と、牛氏は予測する。

 政府は、2012年に都市部に新しく出てくる900万人の労働者の雇用問題を、この低い経済成長の中で解決しなければならない。都市部での失業率も、現在の4.6%ぐらいの水準を維持するとも約束した。

 住宅関連の家具、家電販売、学校、病院、美術館の建設、さらに道路、鉄道の敷設などは、住宅市場の変化によって急に需要が少なくなる。そうなると、農村から都市部への出稼ぎが減少するだけでなく、都市部での雇用も減っていくだろう。

 沿海部での開発は一段階してきたものの、中国中西部、東北の開発はまだ残されているので、新しいプロジェクトによって、それなりの雇用は創出されるだろう。だが、先行発展した都市部の雇用問題は、緊迫した情勢になってくるものと思われる。