実際、中間貯蔵施設については、住民にとっても町にとっても、マイナスイメージがついてしまう、負の遺産だ。しかし、全国で受け入れると手を挙げる自治体がありますか?だからこそ、国は中間貯蔵施設の受け入れに関して、管理する人の育成やインフラ整備、マイナスイメージをどう払拭するのか、そういった説明をしっかりしてほしい。それを提示してくれなければ、議論にはならない。

 そもそも、除染で出て来る汚染土の問題は、無責任な意見や議論が多い。「中間貯蔵施設は双葉郡の復興、福島の復興のために必要です。でも、うちの地元はごめんです」という人が多い。全体の復興計画やエネルギー政策の中で中間貯蔵施設はどこかにつくらなければならない。「ゼロリスクでありたい」とみんな考えている。

「災害公営住宅」を整備する
場所は現在交渉中

――大熊町民へのアンケートでは、町に帰らないという人も多くいた。人口は減っていくことになるが、町の復興はどう考えているのか。

 町民の皆さんには精神的、経済的な負担をおかけしており、本当に申し訳なく思っている。先が見えない中で、避難されている町民の方々は不平不満が鬱積している状態だ。

 避難している方々は、みんな何だかんだ言っても自分の家に帰りたいのです。戻る権利があるように、戻らない権利もある。町としては、できるだけ戻ることができるような環境を整備したい。

 場所は水面下で交渉中だが、町民の方々が、県内でまとまって入居でき、医療、学校、仕事の環境が整った「災害公営住宅」をつくりたいと考えている。