4月3日、ビットコインなど仮想通貨が世界各地や交換所間などで価格に差がある状況を利用して稼ぐ裁定取引の隆盛に陰りが出ている。写真はカラカスで2018年2月撮影(2018年 ロイター/Marco Bello)

[上海/シンガポール 3日 ロイター] - ビットコインなど仮想通貨が世界各地や交換所間などで価格に差がある状況を利用して稼ぐ裁定取引の隆盛に陰りが出ている。一攫千金を狙ってトレーダーが大挙して押し寄せた上に、仮想通貨の急激な値上がりが一服し、うまみが薄れたためだ。ただ、ヘッジファンドなど大規模な資金を動かせる一部の投資家は、なおこうした手法で利益を確保し続けている。

 ビットコインの裁定取引は昨年、ビットコインの値動きが大きくなり、中国など一部の国が取引規制に動いたことで急拡大した。

 最も単純なのは、ビットコインをタイなど規制の整った市場のない国や日本など取引が法的に認められた国で購入し、韓国や中国、インドなど取引を禁止している国で売る手口。さらにもっと足の速いトレーダーは、知名度の低い交換所で購入したビットコインを流動性が高くて良く知られた交換所で高く売ってさやを抜く。

 ビットコインは1月初旬にルクセンブルクの仮想通貨交換所ビットスタンプで1ビットコイン=1万7600ドルの値を付けたが、当時韓国の相場は2500万ウォン(2万3630ドル)で、34%のプレミアムが乗っていた。

 中国が昨年、政府が仮想通貨を発行して資金を調達するICO(イニシャル・コイン・オファリング)と仮想通貨の取引を禁止するとビットコインのプレミアムが急上昇し、裁定取引の動きが本格化した。当初は仲間内だけのグループがメッセージングアプリを使ったり飲み屋で顔を合わせるなどして取引を行っていた。