食べ過ぎないのがパフォーマンス維持のコツです

「明日までに減量が成功しなければ、もうこなくていいよ」

 職場でそんなふうに言われたことがある人は、まずいないはずです。でも、世の中には、“減量の成功”が仕事をする上での必須条件だという方もいます。

 今回は、第35代WBC世界ライトフライ級チャンピオンの木村悠さん(34)に、たくさんのトライ・アンド・エラーの中で見つけたご自身の食の哲学についてお話を聞かせていただきました。

商社マンとして働きながら、
ボクシング世界チャンピオンに!

「食べ過ぎない」がボクシング世界王者と商社マン両立の秘訣だった木村悠 第35代WBC世界ライトフライ級チャンピオン
現在は講演活動や社員研修、企業の顧問、アドバイザーなど多方面で自身の経験を活かし活動中。
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 木村さんは、商社マンとして働きながら、ボクシングで世界チャンピオンにまでなった方。そう聞くと、どれだけストイックな食生活をしているんだろう……と思いますよね。

 でも、目の前にいる木村さんは、現役を引退しても変わらないボクサー体形で、喫茶店では「抹茶ティラミスにしようかな」と甘いものを注文し、笑顔で完食しました。

「アスリートは甘いものが好きな人が多いですよ。エネルギーを使う分、糖質を欲するんだと思います」

 年齢を重ねるたびに、また、ステージを変えるたびに改良してきたという食生活。現役時代でさえ、プロになった初期の頃とチャンピオンになった頃では当然のように食事の内容が違うといいます。

「小さい頃は偏食で、魚も野菜も嫌いでした。肉と米と麺さえあればいいと思っていたし、そもそも、食も細かったです」

 ボクシングでは欠かせない減量も、もともと食が細いから成功しやすかったというわけでは決してありません。“食べないだけ”の食事制限で失敗するなどさまざまな体験をする中で、“食べながら痩せられる”ことを学んだそうです。

 食に意識を向けたのは、高校でボクシングをはじめて、減量をするようになってから。減量で思うように食べられない生活を続ける中で、食べ物のありがたさを感じるようになったことが、食に意識を向ける大きなきっかけになったそうです。それからは、“体に必要なものを聞いて”食べられるようになり、自然と好き嫌いもなくなっていきました。

 現役を引退した今は、講演や執筆などの仕事が多く、以前よりも活動量は減っています。でも、ボクシングの経験を活かして講演などをする上で、ボクサーらしい体を維持することは必須条件。ご自身の管理には余念がありません。