インバウンド事業との
親和性が高い

――在住外国人にも、ふるさと納税をしてもらえるようにしているそうですね。

 日本には約200万人の外国人がいて、そのうち住民税を払っている人は170万~180万人ぐらいいると推計しています。弊社は日本で唯一、英語と中国語でのふるさと納税ポータルサイトを運営していまして、日本に在住している外国人の方がふるさと納税をできるようにしています。

 しかし、総務省でさえ、ふるさと納税に関する英語版や中国語版サイトを作って在日外国人に制度説明をしていないなど、住民税を払っている在日外国人を実質的に差別していると言えなくもない状態です。国が在日外国人に制度説明を実施していない一方で、われわれ一民間企業が多言語版ふるさと納税ポータサイトを運営しているので、外国人ユーザーからは「詐欺ではないのか」「国が何も説明していないのに」と誤解されるなど高いハードルがあります。それでも、やってみる価値があると考えています。

「地域産品を世界で売りたい」というニーズは、自治体に根強くあります。日本の人口が減っていく中で、日本が生き残るには、海外でモノを売るか、日本に来て消費してもらうしかありません。ですが、ふるさと納税の仕組みを使えば、在日外国人に地産品がどのように受け入れられるのかデータ収集と分析ができますし、自治体にとって意味があるサービスになります。その結果を活用して、ゆくゆくは越境ECにもつなげることができると思います。

 ふるさと納税だけで切りだすと、日本という枠の中でモノと住民税が移動しているだけですから、国富は一切増えていません。しかし、日本に住んでいる外国人に地域や地域産品のファンになってもらい、訪日外国人にもクチコミで広がっていけば、国富を増やすことができます。ふるさと納税とインバウンド事業、および越境ECは非常に親和性が高いんです。