5月4日、アジア新興国の中央銀行は、自国通貨安と経済の先行き不透明感の高まりが同時進行するお馴染みの展開に対して、為替市場に介入しつつ、国内向けに流動性を供給するという、いつもながらの戦略を取っている。写真はインドネシアのルピア紙幣。シンガポールで昨年6月撮影(2018年 ロイター/Thomas White/Illustration)

[シンガポール 4日 ロイター] - アジア新興国の中央銀行は、自国通貨安と経済の先行き不透明感の高まりが同時進行するお馴染みの展開に対して、為替市場に介入しつつ、国内向けに流動性を供給するという、いつもながらの戦略を取っている。

 アジア新興国の国債を多く保有する外国人投資家のつなぎ留めが欠かせず、おいそれとは利上げに踏み切れないためだ。

 インドネシアやインド、フィリピンなど金利が比較的高いアジア新興国通貨の対ドル相場は、いずれも年初来で3%程度下げている。米国債利回りの上昇に伴う投資資金の奪い合いのほか、ドル高の進行、トランプ米大統領の「米国第一主義」による世界的な通商摩擦の激化や資本流出など、逆風がいくつも重なったためだ。

 アジア新興国経済は既にこれまで成長をけん引してきた輸出受注に陰りが出ているが、通商摩擦の高まりによってサプライチェーンが分断されるリスクもある。

 インドネシアルピアはこの3ヵ月で5%下落。インドネシア中銀はドル売りルピア買いの介入を粘り強く実施すると同時に、国債買い入れオペによって介入で吸い上げたルピアを市場に戻している。

 インドネシア中銀はルピア防衛のためには利上げも辞さないと表明しているが、アナリストは懐疑的だ。