転職や異動で新たな職場に移るとき、そこの組織文化をいかに的確に理解するかが成功を左右する。それを軽視したがゆえに、有能な人材が本来の力を発揮できないケースはよく見られる。本記事では、文化という暗黙知を適切に見極めるうえでカギとなる、5つの必須要素が示される。


 仕事で新たな組織に加わる場合、その文化に適応するのに許された時間は短い。昔から、90日ともいわれている。

 そして我々は、あまりに多くの有能な人材が、新たな会社で文化を見極めるのに失敗して、つまずいていることを知っている。なぜなら、ほとんどの組織が新参者に文化的な規範を説明しない一方で、新規採用者は仕事と新たな上司に注意を注ぐあまり、規範の甚大な影響を見過ごしてしまうためだ。

 けれども、文化的な規範を理解することは、新規採用者の初期の成功に大きな役割を果たす。効果的に仕事をし、かつ周囲からよく思われたいのなら、同僚が何をやっているのかだけでなく、どのように働いているのかをも認識することが重要だ。

 我々は研究を通じて、新規採用者が注意すべき職場文化の5つの側面に気づいた。これらは、新たな職場でうまく舵取りをしていく能力に、非常に大きな影響を及ぼす。