この件について、三井不の広報担当者は「マンションを検討中。詳細は現時点では未定で、近隣住民の方々には来春ごろ、新築計画の説明会を行う予定」としている。

秘められたポテンシャル

 一見すれば、どこにでもありそうな再開発計画だが、これが三井不グループ(G)にとって今後大きな意味を持つかもしれない。というのも、この場所は東京オリンピック・パラリンピックが開催される新国立競技場へ、新宿方面から訪れる際の入り口部分に当たり、三井不Gの存在感を示す顔となるポテンシャルを秘めているからだ。

 一方で、競技場のある神宮外苑地区は、2013年に建物の高さ制限を緩和する再開発等促進区となり、三井不Gを中心に着々と大規模再開発計画が進められている。

 競技場の北側にあるスケートリンクの隣接地には、三井不が明治神宮と組んで「神宮外苑ホテル」を建設する。また南側の「外苑ハウス」は、三井Rの手によって高さ約80メートルの高層マンションに生まれ変わる。さらに、現在「秩父宮ラグビー場」がある区域も何らかの再開発が見込まれており、三井不が所有する大型オフィスビル「青山OM-SQUARE」の周辺開発も注目されている。

 日本橋に次ぐ牙城、とは言い過ぎかもしれない。だが新国立競技場周辺が、三井不Gの新たな拠点になる日が近づいているようだ。

(「週刊ダイヤモンド」委嘱記者 大根田康介)