さらに、このパンフレットに加えて「プロジェクトABC」なるものも打ち出している。

 そのAに該当する部分は人工知能関連で、先にも出てきた「イノベーション・ニューディール政策」推進の一環として、「(1)官民のAI投資を倍増し、日本を再び世界一の技術立国に押し上げる。また、G7の中で最低の労働生産性をG7の中で、1位に引き上げる」、「(2)海外への留学生数を大幅に増やすなど、計画的なICT人材の育成を図る。同時に、読解力など基礎学力を全ての子どもたちが確実に習得できるよう公教育を拡充する」、「(3)ブロック・チェーン技術などを取り入れた世界一効率的な電子政府を実現する」といった項目を挙げているが、これでは単に「ブーム」に乗っかっているだけでなく、やはり現安倍政権が進めている政策となんら変わりないのではないか。

 また、この「プロジェクトABC」のCに該当する部分では地域コミュニティの自立がうたわれている。

 もっともその内容は、「国が、全国津々浦々すべての地方や地域コミュニティの面倒をみることは、財政的にも困難である」から、「賢く縮む『スマート・シュリンク政策』を推進する」というのであるが、そこには具体的な政策として、「(1)地方自治体の課税自主権の強化や、仮想通貨を使った独自の地域通貨(トークン) 発行を可能にするなど、地方の財源・権限を大幅に強化する。」、「(2)発展するアジアとの結びつきを強めた自立的な国際経済圏を確立するため、地方空港・地方港湾の整備拡充と、民営化を推進する」というものが掲げられている。

「土の香りの、匂いのする国民政党」は
どこへ行ってしまったのか

 少々乱暴な言い方をすれば、要するに、地方の財源・権限の大幅強化と称してこの国の分断を推進し、「自立」と称してうまくいかない地域は切り捨てよう、自分たちのインフラを維持したければ民営化して売り払えということであろう。別の表現を使えば、インフレ対策の新自由主義的政策そのものであるということだ。