対米自動車輸出や中国向け半導体製造装置の輸出が好調5月21日、今年1─3月期に伸び悩みの兆しが見えた日本の輸出は、対米自動車輸出や中国向け半導体製造装置の輸出が好調で、再加速している。米トランプ政権の輸入規制の影響も今のところなく、日本経済は輸出主導の拡大が継続する可能性が高まっている。写真は都内で2016年3月撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 21日 ロイター] - 今年1─3月期に伸び悩みの兆しが見えた日本の輸出は、対米自動車輸出や中国向け半導体製造装置の輸出が好調で、再加速している。米トランプ政権の輸入規制の影響も今のところなく、日本経済は輸出主導の拡大が継続する可能性が高まっている。対中半導体製造装置の輸出増の背景には、スマートフォン需要だけでなく、中国自身が推し進めているIT化戦略の影響も色濃く出ており、貿易構造の変化もうかがえる。

中国のIoT化、日本で需要創出

 4月の実質輸出(日銀発表)は、前月比5.2%伸びた。1年2ヵ月ぶりの上昇率を記録した背景には、中国向け半導体製造装置の好調さがある。金額ベースでは前年比18%増。

 その要因として挙がっているのが、中国が進めるIT化。データセンターやIoT(モノのインターネット)用センサー需要などが急速に伸びている。

 今年1─3月期も、日本の中国向け半導体製造装置の輸出は前年同期比3割を超える増加となっていたが、4月は2倍超へと勢いが加速した。

 自動車輸出も好調を維持し、4月は米国、欧州向けの好調を背景に前年比15.3%増となった。はん用・生産用・業務用機器、電気機器といった加工組立品も伸びた。

 SMBC日興証券のシニアエコノミスト、宮前耕也氏は、4月貿易統計で「世界経済拡大の恩恵を受けて、輸出が増加基調を維持していることが確認された」とみている。

 1─3月期国内総生産(GDP)では、輸出が前期比0.6%増と17年10─12月期の2.2%増に比べて勢いが鈍化したが、「やはりソフトパッチにすぎなかったようだ。4─6月期は、輸出が日本経済をけん引する構図になろう」と述べている。