「せっかくホームページを開設しても、アクセスが増えない」「売り上げが伸びない」など、「わが社はネットに向いていないのでは?」という悩みを抱えるサイト運営者は多いもの。その一方で、インターネットだけで新規顧客の獲得や集客を実現している企業もある。じつは、インターネットで成功している企業の多くが利用しているのが、「検索連動型広告」だ。

 検索連動型広告は、ユーザーが検索したキーワードと関連性の高い広告を検索結果と同時に表示。たとえば「ホテル 格安」と検索すると、検索結果のスポンサー欄に、ホテル予約サイトなどの広告が表示され、ユーザーが興味を持てば、クリックして広告主のサイトを訪れる。もともと関心の高い「見込み客」だけに広告を表示するので、効率的に集客できる。検索連動型広告の代表的なサービスが、「スポンサードサーチ」だ。

ヤフーに広告を掲載し
顕在顧客にアプローチ

 スポンサードサーチの最大のメリットは、日本で最も利用されているヤフー・ジャパンの検索結果に広告を掲載できること。エキサイトやニフティなどとも提携しているので多くのインターネットユーザーにアプローチ可能だ。広告掲載に必要な設定を自分で行なう「セルフコース」なら、初期費用は不要で、ユーザー登録後、前払い料金3000円を支払うだけで始められる。また、広告掲載開始までをオーバーチュアがサポートする「アシストプラン」も人気だ。

 広告料金はクリックされたときだけ課金されるクリック課金方式。広告が掲載される順位は、入札価格と広告の品質によって決まり、上位に表示されたほうがユーザーの目に触れる機会も増え、広告効果も高まる。

 予算や掲載期間は自由に決めることができ、広告の表示回数やクリック数、購入や登録数を調べられるので、効果を検証しながら広告内容を改善していくこともできる。広告を管理する運用画面はわかりやすく、初心者でも使いこなせるよう次々と新しい機能も加えられている。

 たとえば、不用品の回収・処分やリサイクル品の買い取り・販売などを行なうワークフロンティア(パワートラッシュ)は、サイトの開設当初、自社のサイトが検索エンジンに掲載されやすいようにするSEO(検索エンジン最適化)に注力していた。しかし、「サービスの向上」と「業界最安値」という相反する目標を掲げる同社は、効率的かつ低コストで集客するために、スポンサードサーチの活用にシフト。その結果、スポンサードサーチ導入後数ヵ月で社員数が10倍以上になるまで成長した。