スイスの除草ロボ5月22日、スイスにあるビート(甜菜)畑では、テーブルのような形をした車輪付きロボット(写真)が、畝の間を移動し、搭載されたカメラで雑草を見つけては、機械の触手の先から青い液体を正確に噴射していく。スイスのバボワ近郊で18日撮影(2018年 ロイター/Denis Balibouse)

[イベルドンレバン(スイス)/シカゴ 22日 ロイター] - スイスにあるビート(甜菜)畑では、テーブルのような形をした車輪付きロボットが、畝(うね)の間を移動し、搭載されたカメラで雑草を見つけては、機械の触手の先から青い液体を正確に噴射していく。

 青い液体を除草剤に代える前の最終テストをおこなっているこの太陽電池式ロボットは、新世代のAI(人工知能)除草機だ。

 こうした新型ロボットの登場によって、万能除草剤や、それに耐えられる遺伝子組み換え(GM)作物の必要性が薄まり、約1000億ドル(11兆円)規模の除草剤・種子産業を一変させる可能性があると、投資家は注目している。

 独製薬・化学大手バイエルや米化学大手ダウ・デュポン、独化学大手BASF、農業バイオ大手シンジェンタが牛耳るこの業界は、こうしたデジタル農業技術の影響に備え始めている。すでにビジネスモデルを適合させ始めた企業も出てきた。

 これが意味するところは巨大だ。除草剤の売り上げは、年間260億ドル規模に達しており、農薬の年間売上げの46%を占める。また、GM種子の9割に、なんらかの除草剤に対する耐性が組み込まれていると、市場リサーチャーのフィリップス・マクドゥガル氏は言う。

「現在、農業化学大手の手中にある収益プールの一部は、農家やロボット製造企業に移ることになるだろう」。食品サプライチェーンに絡む企業に投資している10億ドル規模のピクテ・ニュートリション・ファンドのセドリック・ルカンプ氏はそう予測する。