新型クラウンのデザインは、ラグビーボールのようなカタマリ感と、フロントフェンダー周りにさらに覆いかぶさるような2重の造形が特徴的新型クラウンのデザインは、ラグビーボールのようなカタマリ感と、フロントフェンダー周りにさらに覆いかぶさるような2重の造形が特徴的Photo by Kenji Momota

 これまでとは明らかに違う――。走りを体感し、そしてエンジニアやデザイナーの生の声を聴いて、そう思った。

 15世代目となる新型「クラウン」が今夏に発売される。

トヨタ自動車・MS商品企画チーフエンジニア、秋山晃氏トヨタ自動車・MS商品企画チーフエンジニア、秋山晃氏 Photo by Kenji Momota

 正式発表の前に、一部メディアを対象とした新型クラウンのプロトタイプ試乗会が6月上旬、日本サイクルスポーツセンター(静岡県伊豆市)で開催された。

 屋外の仮設テントでのプレゼンで、チーフエンジニアの秋山晃氏は「クラウンにかける想い」として「トヨタが世の中を変えるためにつくったクルマです」と言い切った。

 だた、この「世の中」とは世界市場での販売を意味するのではない。日本国内の、日本人ユーザーのクルマに対する常識を大きく変えることを指す。新型クラウンは日本での利活用に徹底的にこだわった、実質的な「日本市場専用車」のポジションを貫く。ちなみにクラウンは「皇冠」の名で中国市場にも投入されているが、今年4月の北京モーターショーで発表した最新型は14代目ベースとなっている。