100年に一度の時代変革
逆張りをするようなチャレンジ

新型クラウンのリアビュー。日本サイクルスポーツセンターの本コースにズラリ日本サイクルスポーツセンターの本コースに新型クラウンがズラリ Photo by Kenji Momota

 今回、新型クラウン6モデル、現行車1モデルの合計7台を試乗し、開発やデザインの現場に立っている方々と意見交換した後、「なぜ、いま、日本専用のクラウンが必要のか?」という疑問に対して、筆者自身の考えがまとまった気がした。

 それは、自動車産業がいま直面している、巨大な時代変化に対する挑戦だと思う。

 自動運転、EV、コネクテッド、そしてシェアリングエコノミーの台頭によって、トヨタ社内のみならず、日本の自動車産業界には「悩み」が潜んでいる。特に、シェアリングエコノミーの影響について、いつ、どのように自動車産業が現在の姿から急激に変貌するのかの予測が立たず、不安な毎日を過ごしている自動車メーカー関係者が数多い。

 そうした中で、「日本で、日本人のためにクラウンを極める」ことが、トヨタのモノづくりの原点回帰となり、それがトヨタのみならず日本自動車産業界の未来に向けた求心力になるのかもしれない。

 500万円級という、ジャーマン3各社と比べれば高級車としては値が張らない価格帯における、「少し手を伸ばせば買える、日本人のための高級車」。

 それが「クラウン」の生き様である。

(ジャーナリスト 桃田健史)