6月15日、塚田真一郎社長が都内で経営する建設会社にとって、従業員である22人の中国人とベトナム人は不可欠な存在だ。彼らは株式会社塚田工業の従業員のほぼ半数を占める。写真は群馬県昭和村で働くタイ人労働者。6日撮影(2018年 ロイター/Malcolm Foster)

[東京 15日 ロイター] - 塚田真一郎社長が都内で経営する建設会社にとって、従業員である22人の中国人とベトナム人は不可欠な存在だ。彼らは株式会社塚田工業の従業員のほぼ半数を占める。

「宝です。本当に宝ですね」──。社長にとって外国人労働者は、どんな存在かとの質問に塚田氏はこう答えた。

 人手不足については「少子高齢化ですよね、結局。技能工がいなくなっている」「設計図は出来るんですが、そこから先が進まない」と建設業界の現状を嘆く。

 日本中の農家、ホテル・旅館、建設現場で、人手不足が深刻化している。2020年の東京五輪を控え、労働力への需要は増えるばかりだ。

 これまで日本政府は、ほんのわずかしか単純労働に従事する外国人を受け入れていなかった。だが、その態勢の見直しを迫られている。

 ただ、日本では「移民」に対する非常にデリケートな問題が存在するため、政府の取り組みは極めて慎重だ。

 国民の意識は少しずつ変わってきているものの、依然として外国人労働者が大量に流入すれば、社会秩序を乱し、雇用環境を悪化させ、伝統を失わせるとの懸念が広くある。

 IT関連企業に勤める児島弘樹氏(28)は「外国人労働者が、貴重な人材になっているのは実感する。今後も必要性が高いのではないかと思う」としながら「移民という言葉自体、今の日本の良さが侵食されてしまうのではないかというのもあるし、やっぱり(不安なのは)治安ですかね」と語った。

 政府は2018年の「経済財政運営の基本方針(骨太の方針)」に、外国人が就労可能な新たな在留資格の創設を盛り込んだ。労働力不足が深刻な分野で最長5年の就労を認める。政府関係者によると、農業、建設、ホテル・旅館、介護、造船の5分野に焦点を当てるという。

 さらに一定の技能と語学を身につけ、試験に合格した人には、在留期間の上限を付さないことや、家族の帯同を認めることも検討するという。