今年1月に発売した新作「モンスターハンター:ワールド」が好調で25期ぶりに営業最高益を更新したカプコンの辻本春弘社長に、ヒットへの仕掛けづくりと今後の課題を聞いた。

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──2018年3月期の営業利益は前年同期比17.5%増の160億円となり、25年ぶりに過去最高益を更新しました。

 1月に発売した新作のゲームソフト「モンスターハンター(モンハン):ワールド」が3月までで790万本の販売を達成し、期待以上の成果を収めたことが主な要因です。

 これまでのモンハンはPSP(プレイステーション・ポータブル)やニンテンドー3DSといった携帯型ゲーム機で遊ぶゲームでしたが、新作はPS(プレイステーション)4向けで、画像が鮮明で迫力があります。これまでと異なり、売上高の6割が海外です。

──モンハン:ワールドの発売により、PS4の売り上げも伸びました。スマートフォンゲームに押されていたゲーム専用機にユーザーが戻ってきたということでしょうか。

 購入者の属性を見ると、15歳から20歳の層が実に多いのです。しかも、約半分がダウンロードで購入しています。自分のお小遣いで「本格的なゲームで遊んでみよう」と、PS4とモンハン:ワールドを買ってくれたのではないか。つまり、ゲーム専用機に戻ってきたのではなく、新規ユーザーが増えたということだと思いますね。