中国経済が急激に
失速する可能性あり

 トランプ大統領の真意は不明だが、仮に対中経済戦争には本気で取り組み、それ以外の日欧などとの貿易摩擦は中間選挙に向けたパフォーマンスだったとする。そうなると、中間選挙後に日米欧が結束し、中国との覇権争いを繰り広げる可能性がある。

 となると、中国のハイテク輸出は激減しかねない。中国には先進国のハイテク部品が来なくなり、国内のハイテク企業が生産できずに困る可能性もある。そして、先進国のハイテク企業は、中国に投資しなくなるであろうし、場合によっては進出している企業が逃げ出すかもしれない。ハイテク以外に関しても、衣料品などは中国ではなく他のアジア諸国から輸入することになるかもしれない。

 場合によっては、大規模な資本逃避も起きるリスクもある。そうなれば、人民元の大幅安となって輸入物価は高騰、中央銀行は金融を引き締め、深刻な不況がやってくる可能性も高い。

 折悪く中国国内では、従来の債務問題が表面化しつつあるタイミングであることも、混乱に拍車をかけかねない。経済が大混乱に陥っても、リーマンショックを乗り切った国だから、恐慌といった事態は回避するだろうが、相当な後遺症は残る。さすがに共産党政権が揺らぐことはないだろうが、党内で権力闘争が再燃して政治が不安定になるかもしれない。

 そうなれば、富裕層や技術者は、国を抜け出して海外に移住するだろう。そうした事態が起きれば、中長期的に見て、中国の発展にとって大きなマイナスとなる。