株式レポート
2月10日 15時49分
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来期への期待からトヨタが半年ぶりに3,000円台を回復 - 「投資のヒント」金山敏之が振り返る 今週の個別銘柄

今週は半導体製造装置関連に大きく下げるものが目立ちました。先週末の取引終了後に第3四半期の決算を発表した東京エレクトロン(8035)は、通期の業績予想を据え置いたにも関わらず週明けに急落しました。半導体製造装置の受注額はこの10-12月期に前四半期の7-9月期に比べ97%増の1449億円と急伸したものの、2012年1-3月期が1000億円に届かないとの見通しや、来期の売上高が1割程度の減収になるとの見方が示されたことが嫌気され、一時4,000円割れ寸前まで売られる場面がみられました。また、同様に2012年1-3月期の受注が2-3割程度ダウンする見通しが示された大日本スクリーン製造(7735)が7日(火)に7%を超す下げとなったほか、8日(水)の取引終了後に今期3度目の下方修正を発表したディスコ(6146)は9日(木)に4%安まで売られる場面もありました。

8日(水)に日経平均が約3ヶ月ぶりに9,000円の大台を回復するなか、前日の引け後に決算を発表したトヨタ(7203)が5%近い大幅高となり昨年の8月以来約半年ぶりに3,000円を回復しました。トヨタは決算発表で通期の営業利益見通しを2000億円から2700億円へと引き上げました。これはマーケットのコンセンサス予想を下回るもので、いつもなら株価にはポジティブに働かないところですが、マーケットの関心は既に来期へと移っていることから、来期への期待が株価を押し上げたといえます。震災とタイの洪水による今期の影響はマイナス2700億円で、これを考慮すると今期の実質的な営業利益のレベルは5400億円程度とみることができます。これにトヨタの年間のコストダウン能力3000億円を加えると、来期は8000億円レベルの営業利益がみえてきます。来期の自動車販売の回復がコンセンサスとなるなか、マーケットの期待する利益レベルがみえてきたことが株価の上昇につながりました。

9日(木)にはシマノ(7309)が8%を超す急伸をみせました。シマノは自転車部品の大手で、自転車の人気が高い欧州での売上比率が高いことから欧州の債務不安への警戒感が高まるなか、これが重しとなって昨年11月には3,300円程度まで株価が調整する場面もありました。今年に入って株価は回復基調にあるものの、それでも200日移動平均線を前に頭を押さえられていましたが、8日の取引終了後に発表した決算で2012年12月期が二桁の増益になるとの業績予想を発表すると、欧州の景気後退懸念が強まり業績への期待が大きく下がっていただけに、それを素直に好感して一気に200日移動平均線を抜いてきました。主力の自転車部品は昨年のペースを上回って今上期の7割を既に受注済みで、新製品にいたっては今上期の販売分を完売済みといったといった足元の状況からすると、会社が出してきた二桁増益予想も決して強気すぎるというものでもないといえそうです。

週末にはヤマダ電機(9831)が急反発しました。家電エコポイント制度と地上デジタル放送への完全移行という特需の反動から9日(木)の引け後に発表となった第3四半期の決算は減収減益だったものの、増益予想の通期見通しを据え置いたことがサプライズとして受け止められました。特需の反動から業績が計画未達になるとの見方がマーケットで支配的となり株価が大きく調整していただけに一気に買戻しが入りました。売上高は減額修正されたことから利益率の向上が利益を支えることになりますが、売上高が2兆円を超える業界トップのヤマダ電機の底力をマーケットは改めて認識することになったといえそうです。


【各銘柄の2月10日終値】終値のカッコ内は単位株数

東京エレクトロン(8035)   4,130円(100株)

大日本スクリーン製造(7735) 582円 (1,000株)

ディスコ(6146)       3,995円(100株)

トヨタ(7203)        3,060円(100株)

シマノ(7309)        4,330円(100株)

ヤマダ電機(9831)      5,460円(10株)


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(今週の動き 2/3更新)「増益予想のキヤノンが売られ、下方修正のソニーが急伸」


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