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増益予想のキヤノンが売られ、下方修正のソニーが急伸 - 「投資のヒント」金山敏之が振り返る 今週の個別銘柄

2月3日 17時13分
マネックス証券
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三菱電機(6503)が27日の取引終了後に防衛・宇宙部門の製造拠点である鎌倉製作所で、防衛省向けミサイルの設計などの作業時間を水増しして費用を過大請求する不正が見つかったと発表したことから週明けの株価は15%近く急落しました。防衛省と内閣衛星情報センターは三菱電機を指名停止処分とし、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が競争入札参加資格を停止としたことから業績への影響を懸念した売りが膨らみました。日立(6501)や東芝(6502)と比べると派手さこそないものの、いち早く選択と集中を進め高い利益率を誇る三菱電機の経営に対するマーケットの評価が非常に高かった企業だけに失望も大きく売りを加速させました。

31日(火)には決算発表を受けてキヤノン(7751)や富士フィルムHD(4901)、花王(4452)などが大きく下落しました。キヤノンは期待を大きく下回る2012年12月期の業績予想が、そして富士フィルムHDは今期通期予想の下方修正が、さらに花王は通期計画の未達懸念が売りにつながりました。キヤノンが発表した今期の業績予想は営業利益で前期比3%増の3900億円となっていますが、前期に震災とタイの洪水の影響が含まれている点を考慮してみると大幅な減益となります。前期の震災と洪水のマイナス影響は1275億円で、この影響を除くと前期の営業利益の実力値は5000億円を超えるレベルだったといえます。したがってその水準と比べるとキヤノンが出してきた今期の業績予想は実質的に2割を超える減益となることからマーケットの失望を招きました。ただ、週末には500億円を上限とする自社株買いの発表を受けて大きく上昇する場面もありました。

◆自社株買いの常連銘柄リストはこちらからチェック
http://www.monex.co.jp/static/jpmorgan/hint/jishakabugai_20111219.pdf

2日(木)にはシャープ(6753)がストップ安となりました。取引終了後に決算発表が予定されていた1日の日本経済新聞朝刊で、シャープがテレビ用液晶パネルの主力生産拠点である堺工場で近く5割程度の減産を始めると報じられたことから業績の悪化はある程度は予想されていましたが、決算発表で出てきた内容はマーケットの想像を大きく超えるものでした。昨年の10-12月期の国内液晶テレビの販売は前年同期比で台数ベースが7割減、価格下落もあって金額ベースが8割減となりました。こうしたことから今期の最終損益は2900億円の過去最大の赤字となる見通しで、堺工場が9月まで5割の減産を続ける可能性も示されました。液晶事業はシャープの屋台骨であるだけに、事業環境の想定以上の厳しさにシャープの先行きに対する懸念が一気に高まりました。

一方で週末には日立(6501)とソニー(6758)が急伸しました。ハイテク企業の相次ぐ大幅な業績の下方修正で両社決算への警戒感も高まるなか、日立の第3四半期の営業利益は前年同期比2割減となったものの、通期の見通しを据え置いたため他のハイテクに比べての業績の安定感が評価され買われました。また、ソニーは第3四半期の営業利益が917億円の赤字となり、通期見通しも200億円の黒字から950億円の赤字へと下方修正しましたが、韓国サムスン電子との液晶パネル合弁解消に伴う保有株の減損や洪水の影響など一時的な費用を除いた事業オペレーションベースの第3四半期の営業利益が会社計画を上回ったことに加え、懸案のテレビ事業の赤字も従来予想を若干下回る見通しが示されたことなどが好感されました。これまでソニーはマーケットの期待を裏切るケースが多かったうえに、前日のシャープの厳しい決算などからハイテク全体への期待が大きく低下していたことから株価は大きく反応することになりました。


【各銘柄の2月3日終値】終値のカッコ内は単位株数

三菱電機(6503)    672円(1,000株)

キヤノン(7751)    3,345円(100株)

富士フィルムHD(4901) 1,785円(100株)

花王(4452)      2,005円(100株)

シャープ(6753)    543円(1,000株)

日立(6501)      429円(1,000株)

ソニー(6758)     1,435円(100株)


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