3M社の「ノベック」に投入されたリチウムバッテリー8月1日、まるで魔法のようだった。デリー・フェイミ氏はビーカーのなかで沸騰する湯にバッテリーを次々に投入した。写真は、3M社の「ノベック」に投入されたリチウムバッテリー。米ミネソタ州セントポールで2018年2月撮影(2018年 ロイター/Nick Carey)

[セントポール(米ミネソタ州) 1日 ロイター] - まるで魔法のようだった。デリー・フェイミ氏はビーカーのなかで沸騰する湯にバッテリーを次々に投入した。物理の常識で言えば、これはやってはいけない。電気的にショートを起こしてしまうはずだからだ。

 だが、これは水と電気という非常に危険な組み合わせではない。米複合企業スリーエム(3M)のエンジニアであるフェイミ氏が実験のなかでバッテリーを投入しているのは「ノベック」という引火性・伝導性のない液体だ。3Mはノベックをスーパーコンピューターの冷却用に販売しているが、今ではバッテリー冷却用として自動車メーカーにも売り込みたいと考えている。

 バッテリーの温度を安定的に低く維持できれば、電気自動車(EV)の航続距離を伸ばしやすくなる。つまり、バッテリーを低温に保つことで、自動車メーカーにとっては重要な問題の解決につながる可能性がある。EVの一般普及という点で、航続距離の短さが大きな妨げになっているからだ。