残業する理由のほとんどは
「見積もりが甘かったから」

小室 私たちがコンサルティングするとき、時間の使い方をチェックするための「朝夜メール」というツールを導入しているんですが、御社にそっくりなツールがあるのを拝見してびっくりしました。あれが、生産性向上を日々トレーニングする秘密兵器ですか。

高田 業務計画管理システムは私が10年前くらいに発案し、導入しました。当時コールセンターの担当役員をしていて、コールセンターのチーム内で1日の計画を共有することでチームの生産性が上がった経験があります。それを、ツールに発展させたという感じですね。

小室 すごくよくできているなと思いました。残業の理由を自分で分析するんですよね。

高田 そうです。「残業の理由は何なの?」と尋ねると、ほとんどの人が「会議があったからです」などと答えるんでが、それは「何をやっていたか」であって、残業の理由じゃないんです。

 残業の理由は、(1)もともと仕事が溢れてたから、(2)突発的に何かの仕事が降ってきたから、(3)事前の見積もりが甘かったから、の3つのうちどれかです。

(1) もともと仕事が溢れていたなら、人が足りないか計画自体がおかしいわけですし、(2)突発的に降ってきたのが本当にやむを得ない仕事だったら、それは反省するポイントとは言えません。結局は、(3)事前の見積もりが甘かったというケースが最も多いので、計画と実際の仕事の時間にズレが生じたらその原因を探っていきましょう、ということです。

小室 言われてみれば、確かにその通りですね。

高田 残業の申請を出すときには、必ず3つの理由のどれに該当するかを選んでコメントを書く仕組みになっています。理由じゃない理由を挙げて反省しているふうに書く人が多いので、そういう分析では意味がないよ、と伝えています。