不動産を高値で売却する方法[2018年]
2018年9月6日公開(2018年9月6日更新)
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ザイ・オンライン編集部

家やマンションの売却で、不動産会社による「仲介」
ではなく「買取」を選ぶメリットとデメリットとは?

「家やマンションを売却する」といえば、不動産仲介会社に売却を依頼し、一般の個人客に購入してもらう「仲介」が一般的だ。しかし、近年、不動産会社による買取も増えている。どちらの方法にも、メリット・デメリットがある。特徴を理解して、上手に活用しよう。

「買取価格」は、「仲介」による売却価格の3割減が相場

 不動産を売却するには、「仲介」と「買取」の2つの方法がある。「仲介」は不動産仲介会社と媒介契約を結び、個人の買主を探してもらうもの。「買取」は不動産会社や買取専門業者が買主となって、物件を直接買い取るものだ。平たくいえば、売る相手が個人なのか、不動産会社なのかという違いがある。

 仲介と買取では、不動産会社の利益の上げ方も異なる。仲介が「売買価格×3%+6万円」を上限とした「仲介手数料」で稼ぐのに対し、買取は物件の購入後にリフォームなどを行って付加価値を上げ、「転売価格-買取価格」で稼ぐ。

 仲介手数料と違って、転売利益は赤字になるリスクも秘めている。そのため、買取価格は仲介による売却価格より、25~30%程度安くなるのが相場だ。市場(仲介)において3000万円で売れる物件であれば、買取価格の相場は2100万円~2500万円程度ということだ。

「買取」の最大のメリットは”早期現金化”

 このように買い叩かれることがわかっていて、あえて買取を選ぶメリットはあるのだろうか。じつは仲介にない、買取ならではのメリットがいくつかあるのだ。なかでも早ければ、数日~1週間程度で現金化できるのが最大のメリットとなっている。

 仲介の場合、サイトやチラシへの掲載による集客や内覧を経て、売買契約に至るまでに、平均で2~3カ月程度かかる。その間、いつ、いくらで売れるかわからないため、買い替えなどの予定も立てにくい。その点、買取は仲介より売却価格が下がるものの、金額や日付を確定しやすい。

 以下に代表的なメリットをまとめた。

【買取のメリット
(1)早ければ数日~1週間程度で売却できる(現金化できる)
(2)広告活動を行わないので、他人に知られることなく売却できる
(3)売主の瑕疵担保責任が免除される
(4)原則、仲介手数料が無料になる
(5)売るためにリフォーム等をする必要がない


 (1)は説明したとおり。(2)は説明不要だろう。(3)の「瑕疵担保責任」とは、「売却後の一定期間内に水漏れなどの隠れた欠陥が見つかった場合、売主に責任を負う義務がある」というものだが、これは個人間売買におけるルール。つまり、買主が不動産会社となる買取では、責任を負う必要がないということだ。

 (4)については「原則」であることに注意しよう。例外もあって、ある不動産仲介会社と媒介契約を結んでいて、その仲介で別の不動産会社や買取業者に買取をしてもらう場合は、仲介手数料を取られることもある。また、専属専任媒介契約を結んでいる場合は、売主の独断で、別の不動産会社等に買取依頼できないことも覚えておこう。

 最後に(5)だが、不動産会社は自分たちでリフォームを行うことを前提としているため、部屋の状態が買取価格に与える影響は小さい。見方を変えれば、「築35~40年の古いマンション」「火災などの事故物件」「汚れている、壊れているなど、室内の状態が著しくひどい部屋」などは、買取を検討してみてもいいだろう。そのままの状態では買い手がつきづらく、売るためには費用と手間を掛ける必要のある物件だ。

 仲介か、買取かの判断ポイントをまとめると、下表のようになる。

◆「仲介」か「買取」かを判断するポイント
  仲介 買取
ポイント ●できるだけ高く売却したい
●売却を急いでいない
●購入希望者の内覧に抵抗がない
●欠陥などがあった場合の修繕費用などの支出に余裕がある
●築年数が浅い。または物件に魅力がある
●買取価格が「仲介」(相場)より安くてもかまわない
●仲介手数料を支払う余裕がない
●短期間、もしくは、ある期日までに確実に売却したい
●他人に知られずに売却したい
●瑕疵担保責任を負いたくない
●築年数が古く、個人の買主がつきにくい

買取業者を探すなら、一括査定サイトがおすすめ

 では、実際に買取を依頼する場合、どのように不動産会社を探し出せばいいのだろうか。

 取り扱い件数の上位でいえば、一戸建て専門なら「カチタス」「リアルト・ハーツ」「リプライス」、マンション専門なら「ベストランド」「インテリックス」「オークラヤ住宅」、一戸建て・マンションの双方を扱うのであれば「東急リバブル」「大京穴吹不動産」などの名前が挙げられる。

 ただし、大手不動産会社の場合、個人の売主からの「直接買取」については受け付けていないところが多い。というのも、大手は、不動産仲介会社経由で売主を紹介されることが多いからだ。

 大手からすれば、1回きりの付き合いで終わる個人の売主よりも、たくさん売主を紹介してもらえる不動産仲介会社との関係を大切にするのは当然のこと。そのため、不動産仲介会社の営業を妨害しないように、個人の売主からの直接買取は控えているのだ。

 一方、地場の中小の不動産会社の中にも、買取を中心に営業しているところはある。しかし、エリア限定だったり、地元の地主に密着しており、自社サイトなどで取り扱いをオープンにしている会社は少ないため、探しにくい。

 結論として、買取対応の不動産会社を探すには、一括査定サイトを活用するのが手っ取り早い。多くの一括査定サイトが買取にも対応している。「スマイスター」のように、買取査定額を出してくれる不動産会社を複数紹介してるサイトもある。仲介より売却価格が下がるのは確実とはいえ、複数の不動産会社から見積もりを取って、少しでも条件のいいところに買い取ってもらうのがいいだろう。

(※関連記事はコチラ!)
⇒不動産一括査定サイトを主要7社で比較! 「不動産の種類」「掲載不動産会社」「メリット・デメリット」「掲載社数」で評価しよう

「買取保証」では、”安心”の裏に潜む”騙し”に注意!

 ここまで説明してきた買取は、一般に「即時買取」と呼ばれるもの。買取にはもう一つ「買取保証」というものがある。両者の違いは以下の通りだ。

【買取の2つの方法】
(1)即時買取⇒不動産会社に即時に買い取りしてもらうこと
(2)買取保証⇒不動産仲介会社に売却を依頼し、一定の期間内に買い手が見つからなかった場合、事前に約束した価格で不動産仲介会社が買い取ること


 「買取保証」は、売主と不動産仲介会社の間で通常の媒介契約を結び、一定期間内(通常3~6カ月程度)に売却が成立しなければ、不動産仲介会社が事前に取り決めた価格(査定価格の60~90%程度)での買取を約束するものだ。「仲介+即時買取=買取保証」と考えていい。

 買取保証によって、最悪の場合でも「いつまでに」「いくら」現金化できるのかを確定できる。そのため、売却代金を新たな物件の頭金に予定している人などは、安心感を得られる。また、金融機関によっては物件の売却前に、住み替え先の不動産に対するつなぎ融資に応じてくれるところもある。つなぎ融資とは、売却予想額の70~80%(上限)を借りて購入資金に充当し、売却後に返済するもの。つまり、売却前に新居を手に入れることが可能になるということだ。

 「買取保証に応じる仲介会社は増えています。仲介を依頼するときに『買取保証は付けられますか?』とストレートにたずねてみるといいでしょう」(価値住宅・高橋正典氏)

 ただし、高橋氏によれば、買取保証が付いていることで、売却活動に本気で取り組まない不動産仲介会社もあるという。転売利益が仲介手数料を上回りそうなら、売却を成功させないほうが稼げるからだ。実際、売却活動中に購入希望者がいたにもかかわらず、売主に伝えずに保証期間が終わるのを待つという悪質なケースも起きているので注意したい。

 また、買取をするのが不動産仲介会社ではなく、買取・転売を行う別の不動産会社が絡んでくるケースもある。

 不動産仲介会社のA社は、Bさんの売出物件への問い合わせを1カ月ほど門前払いにした後、「価格を下げれば、不動産会社C社が買い取りたいと言っている」と言葉巧みに誘導。結果的にA社は、「BさんがC社に売却」した際に6%の仲介手数料を、さらに「C社が転売に成功」した際に、インセンティブ代わりに6%の仲介手数料を受け取る、という寸法だ。

 たとえば、Bさんが4000万円で売却して、C社が4500万円で転売した場合、「4000万円×6%+4500万円×6%=510万円」の利益を、A社は得ることになる。両手取引を2回も行える業者にとっておいしい取引であり、業界用語では「往復びんた」とも呼ばれている。

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⇒大手不動産仲介会社は、「両手取引」が蔓延?! 住友不動産販売の「両手比率」は62.75%! 不動産売却時は、「両手比率」が高い会社に注意を

買取も仲介も、信頼できる不動産会社を探すことが大事

 結局のところ、買取でも仲介でも、信頼できる不動産会社を探すことが、何よりも大切になる。まずは数社に査定を依頼して、実際に顔を合わせて話を聞いてみることだ。安心して任せられる業者であるかどうか、じっくりと見極めたい。

 また、売り出し中に仲介会社が「買取を考えましょう」と提案してきたら、売るための手は尽くしたのか、その前にこれ以上できることはないかを確認しよう。買取は大幅な値下げをして物件を売るのと同じこと。あくまで最終手段であると心得たい。

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マンションを高く売る方法はこちら!" ここが変だよ日本の不動産取引はこちら! 不動産一括査定サイトおすすめ比較はこちら!不動産を高値で売却する方法トップページへ

<不動産売却の基礎編>
相場を知るために、まずは「一括査定」を活用!

 不動産の売却に先駆けて、まずは相場を知っておきたいという人は多いが、それには多数の不動産会社に査定をしてもらうのがいい。

 そのために便利なのが「不動産一括査定サイト」だ。一括査定サイトで売却する予定の不動産情報と個人情報を入力すれば、最大6社程度から査定してもらうことができる。不動産の相場観が分かるだけでなく、きちんと売却してくれるパートナーである不動産会社を見つけられる可能性が高まるだろう。

 ただし、査定価格が高いからという理由だけでその不動産会社を信用しないほうがいい。契約を取りたいがために、無理な高値を提示する不動産会社が増加している。

 「大手に頼んでおけば安心」という人も多いが、不動産業界は大手企業であっても、売り手を無視した手数料稼ぎ(これを囲い込みという)に走りがちな企業がある。

 なので、一括査定で複数の不動産会社と接触したら、査定価格ばかりを見るのではなく、「売り手の話を聞いてくれて誠実な対応をしているか」、「価格の根拠をきちんと話せるか」、「売却に向けたシナリオを話せるか」といったポイントをチェックするのがいいだろう。

 以下が主な「不動産一括査定サイト」なので上手に活用しよう。

■相場を知るのに、おすすめの「不動産一括査定サイト」はこちら!
◆HOME4U(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、ビル、アパート、店舗・事務所
掲載する不動産会社数 900社 不動産一括査定サイト「HOME4U」の公式サイトはこちら
サービス開始 2001年
運営会社 NTTデータ・スマートソーシング(東証一部子会社)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、日本初の一括査定サービスであり、運営会社はNTTデータグループで安心感がある点。弱点は、提携会社数がやや少なめであること。
HOME4U公式サイトはこちら
◆イエウール(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地
掲載する不動産会社数 1400社以上 不動産一括査定サイト「イエウール」の公式サイトはこちら
サービス開始 2014年
運営会社 Speee
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、掲載する会社数が多く、掲載企業の一覧も掲載しており、各社のアピールポイントなども見られる点弱点は、サービスを開始してまだ日が浅い点。
イエウール公式サイトはこちら
◆LIFULL HOME'S(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、倉庫・工場、投資用物件
掲載する不動産会社数 1692社(2018年8月)
サービス開始 2008年
運営会社 LIFULL(東証一部)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】強みは、匿名査定も可能で安心であるほか、日本最大級の不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」が運営している点弱点は大手の不動産仲介会社が多くはないこと。
LIFULL HOME'S公式サイトはこちら
◆スマイスター(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫
掲載する不動産会社数 1400社 不動産一括査定サイト「スマイスター」の公式サイトはこちら
サービス開始 2006年
運営会社 リビン・テクノロジーズ
紹介会社数 最大6社(売却6社、賃貸、買取)
【ポイント】強みは、掲載している不動産仲介会社数が多く、マンション、戸建て、土地以外の工場、倉庫、農地も取り扱いがある点。弱点は、運営会社が広告代理店で上場していないこと。
スマイスター公式サイトはこちら
◆イエイ(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地
掲載する不動産会社数 1000社 不動産一括査定サイト「イエイ」の公式サイトはこちら
サービス開始 2007年
運営会社 セカイエ
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、サービス開始から10年以上という実績があるほか、対象となる不動産の種類も多い。「お断り代行」という他社にないサービスもある。弱点は、経営母体の規模が小さいこと。
イエイ公式サイトはこちら
◆マンションナビ(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション
掲載する不動産会社数 900社超、2500店舗 不動産一括査定サイト「マンションナビ」の公式サイトはこちら
サービス開始 2011年
運営会社 マンションリサーチ
紹介会社数 最大9社(売却・買取6社、賃貸3社)
【ポイント】 強みは、マンションに特化しており、マンション売却査定は6社まで、賃貸に出す場合の査定3社まで対応している点。弱点は、比較的サービス開始から日が浅く、取扱い物件がマンションしかない点。
マンションナビ公式サイトはこちら
Special topics pr


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