京都・渡月橋台風21号の影響で欄干が倒れた京都・渡月橋 Photo by Satoru Okada

 だが、運営権取得からまだ2年余りなのに加え、空港の資産を管理している政府100%出資の新関西国際空港も絡んだ複雑な運営となっている。今回の災害に対しても、「国と外資と金融機関が共に運営している格好で、それぞれ危機意識が全く異なり、危機対応が機能しなかった」と前出の関西エアポート関係者は話す。

 こうした状況に大阪や京都の店舗は気をもんでいる。インバウンド需要を受け、東京の日本橋店や横浜店を抑えて66年ぶりに売上高首位となった高島屋大阪店。

 7日時点では、「化粧品売り場や免税カウンターを訪れる外国人観光客は台風前とそう変わらない。だが、店外では外国人観光客の姿が減っているように見えるのは気掛かりだ」(同店の稲川達也・広報・IR室関西エリア長)という。

 大阪・難波のやや東にある黒門市場。イートインですしを食べられることで外国人観光客に大人気の「エン時」の結城克昌社長は、「台風前と比べて客数は3割減。6月の大阪北部地震のときよりも減り方が大きい」と不安げだ。

 そして、京都市東山区の花見小路通。祇園の中心を貫き、石畳の道に飲食店が立ち並ぶ、茶屋街の風情が色濃く残る人気エリアだ。和食店「久露葉亭」の藤田善孝さんは「台風が来る前と比べて、外国人客は半分くらいではないか」と話す。

保険金額は2000億円超

 関空が受けた深刻な被害は今後、損害保険会社にもじわりと影響を及ぼしそうだ。損傷した空港の各種設備や施設、市街地とつなぐ連絡橋の復旧費用(財物保険)に加えて、台風の被害がなければ得られた収益を補償(利益保険)する契約をしているからだ。

 関西エアポート関係者によると、三井住友海上火災保険が主幹事となって、損保ジャパン日本興亜、あいおいニッセイ同和損害保険、東京海上日動火災保険の大手4社が共同で引き受けており、保険金の限度額は総額で2000億円を超えるもようだ。