福島県庁で説明を受ける猫組長こと菅原潮氏福島県庁で説明を受ける猫組長こと菅原潮氏(右)と復興構想の仲間で共に動いている投資家の高沢健太氏

前回の記事、「山口組系元組長が『フクシマ未来都市計画』をぶち上げ支援に動き出した理由」では、「猫組長」こと菅原潮氏がなぜ、原発事故後7年経った今になって福島の復興を支援しようと思ったのか、その理由と、独自の復興構想の概要を聞いた。今回はその具体的な内容と、すでに動き出しているプロジェクトの進捗などを語ってもらう。
 山口組二次団体の元組長という冠が今もついて回る菅原氏の「未来都市フクシマ」計画。果たして彼はただの“山師”なのか、あるいは福島と日本の未来を変え得るイノベーティブな“投資家”なのか──。(ライター 根本直樹)

人々を引き寄せる大きなポテンシャルが
“フクイチ”周辺にはある

──前回、菅原さんは、福島第一原発事故により福島には巨大な負のイメージが付着してしまったが、それをプラスイメージに転換できれば、世界に類を見ない“未来都市”のプラットホームになり得ると語っていました。そのためには、原子力に特化した町、先端科学技術に特化した町を目指すべきだと。具体的にはどのような構想を考えているのでしょうか。

 すぐにできることと、将来に向けた大きなビジョン。私の構想はこの2本立てから成っています。前者にはすでに動き出しているものもあります。