気のきいた「話し方」ができる本 櫻井弘

「人は見た目が9割」と言い切るのは極端としても、相手とのコミュニケーションにおいて、視覚情報が言葉以上に聞き手に影響を与えることは事実です。今回のテーマは「身だしなみ」。書籍『ちょっと言いかえるだけ!気のきいた「話し方」ができる本』を出版した話し方講師・櫻井弘氏が、相手にマイナスの印象を与えないための「見た目」の大切さを指南します。記事の最後に、ビジネスパーソンがクリアーしておきたい「身だしなみチェック項目」も掲載しました。ぜひトライしてみてください。

人とのコミュニケーションは
言葉がすべてではない

 人は見かけで判断される、とよく言われます。しかし、このことは裏を返せば、私たちがいかに「見かけ」に対して油断しがちであるか、ということを示しているのではないでしょうか。

 人は自分の「顔」を直接見ることはできません。ご飯粒が口元についていても、まったく気づかなかったりします。でも、相手からは否応なしに「見られている」のです。

 ここに、コミュニケーションにおける重要ポイントがあります。

 それは「人とのコミュニケーションでは、『言葉がすべてではない!』」ということです。とくに五感を使ってのコミュニケーションでは、もっとも相手に影響を及ぼすのは「視覚情報」である、ということを忘れてはいけません。