株式レポート
5月7日 18時14分
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ネガティブサプライズが続く雇用統計 - 米経済の「今」を読む -経済指標動向-

先週末に発表された雇用統計で、雇用関連の代表指標(4月分)が出揃った。これらの指標の多くは、4月に市場予想を大きく下ブレ、米国の雇用回復が市場の想定ほど力強くないことを示唆する結果であった。3月は各指標毎に方向感がまばらであったが、4月は主要な雇用関連指標が揃って減速感を強めており、改善ペースの鈍化がより鮮明になっている。

市場が最も注目を集める雇用統計の内訳を見ると、非農業部門雇用者数が前月から+11.5万人増加。3ヶ月連続で20万人超の増加を示していた年初と比べると大幅な減速となった。業種別には、人材派遣などを中心とした専門職サービス(+6.2万人増)や小売り(+2.9万人増)の雇用改善でサービス業(+11.6万人増)が堅調だった一方、製造業の回復が鈍化(3月:+4.1万人増 → 4月:+1.6万人増)。また、政府部門で雇用削減(1.5万人減)が見られ、同統計の下ブレ要因となった。他方、失業率には低下が見られたものの、失業期間の長期化や雇用のミスマッチで労働力人口(働く意思のある人)が減少したことが主因と見られ、4月の雇用統計には好材料が少ない。事前に発表されていた新規失業保険申請件数(4月分平均)やADP全米雇用レポートでも雇用回復の鈍化を示す結果が散見され、雇用指標は総じて軟調な結果であった。

雇用指標の下ブレを受けて、今後はFRBによる追加緩和がマーケットで意識される局面が増えそうだ。バーナンキFRB議長が示す、失業率低下のための雇用増加ペースの目処(15万人超)を下回った状況では、経済指標の下ブレで緩和期待が高まりやすくなっているといえるだろう。ただ、最近の下ブレは、年初までの急回復の反動という側面もあり、今後も雇用回復の鈍化が続くかは不透明だ。


マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 戸澤 正樹

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