10日のグロース株の急落は全体相場に波及し、ボラティリティーが上昇。リスク・パリティー系ファンドやCTA(商品投資顧問業者)の機械的な売りにつながったとみられている。

 野村証の高田氏は「類似の事例は2007年の『パリバショック』。当時もファクター間の変動がマーケットの流動性枯渇につながった。一部ヘッジファンドの破綻の可能性も否定できず、調整が長引くリスクもある」とみる。

 また、この日はトランプ米大統領が利上げを続ける米連邦準備理事会(FRB)に対し、「異常」だと発言。改めて中央銀行の政策を批判したことも、米国株の急落を目の当たりにした投資家の不安心理を強めた。

 中央銀行の独立性が脅かされ、実体経済に対し利上げが遅れる「ビハインド・ザ・カーブ」の状況となれば、米金利がさらに上昇し、株価の調整が深まるリスクが高まる。

 JPモルガン・アセット・マネジメントのグローバル・マーケット・ストラテジスト、重見吉徳氏は「余計な財政出動など大統領自らがまいた種で景気が拡大し、インフレ懸念が強まり米金利の上昇につながった。景気がスローダウンした時の責任を全てFRBに押し付けしようとしているのはトルコと同じ」と話す。

リビジョン指数はマイナス圏

 日本株の支えとなっていた企業業績に対しても、暗雲が漂い始めつつある。東証1部上場銘柄の9割以上が値下がりする全面安商状となる中、安川電機は一時7%安。年初来安値を更新した。

 同社は前日に19年2月期の業績予想の下方修正を発表。想定為替レートを1ドル105円から110円と円安方向に見直したにもかかわらず、中国のスマートフォン関連需要の一服や半導体関連の設備投資の弱含みを受け、業績予想の引き下げを迫られた。

 9月日銀短観での大企業・製造業の2018年度の想定為替レートは107.40円。足元のドル/円は112円台と、実勢レートは円安水準にある。だが、安川電機の決算発表を受け、円安による業績押し上げ効果に対する過度の楽観ムードは後退しつつある。