11月7日、世界の競合に比べ出遅れ感のあった中国市場で、トヨタ自動車が攻勢に転じている。日本を含め主要市場が停滞する中、中国ではトヨタの際立った伸びが続く。写真はサンパウロで6日撮影(2018年 ロイター/Paulo Whitaker)

[東京 7日 ロイター] - 世界の競合に比べ出遅れ感のあった中国市場で、トヨタ自動車が攻勢に転じている。日本を含め主要市場が停滞する中、中国ではトヨタの際立った伸びが続く。「中国の社会に貢献しないと次の成長はない」(ディディエ・ルロワ副社長)。中国では販売拡大だけでなく、燃料電池車など新たな市場開拓への取り組みも強化している。

「今年5月以降、トヨタの中国に対する姿勢が大きく変わった」。複数の関係者はこう話す。5月は中国の李克強首相が初来日し、安倍首相とともに北海道苫小牧市にあるトヨタ工場を視察。李首相は豊田章男社長の出迎えを受け、およそ1時間にわたって同社の先端技術などについての説明を受けている。

 中国市場への急傾斜を裏付けるように、6日の決算会見でルロワ副社長は「トヨタにとって、中国はとても、とても大事な市場。次のステップを検討しなければならない」と語った。

 トヨタの市場開拓は、モーターショーの参加やイベントの展開で消費者との接点を多く持ち、販売店の現場に足を運び、ニーズを吸い上げて開発に生かすという戦略が基本。ルロワ副社長はそうした地道な「トヨタウェイ」を中国でも徹底してきていることを強調した。

 さらに、2022年に中国・北京で開催する冬季五輪についても言及し、五輪の最上位スポンサーの1社であるトヨタとして五輪に「どう貢献できるかを検討している」と説明。同国での普及をにらんで燃料電池車「ミライ」の実証実験もすでに昨年から始めており、モビリティサービス専用の自動運転車「イーパレット」への展開にも期待を寄せた。