散らかったリビング洗濯物がソファに溜まっている“居場所のないリビング”になっていませんか? Photo:PIXTA

家事代行サービス「タスカジ」の中でも、“予約の取れない家政婦さん”として大人気の「家族の片づけコンサルタント」seaさん。22年に及ぶ家事代行サービス歴で身につけた整理収納術で、家族と住まいの問題に切り込みます。連載7回目の今回は、「夫の居場所がなくなる家の特徴」がテーマ。夫が居心地の良さを感じられないのはどんな家か、seaさんに教えてもらいました。

家の様子から感じられる
「夫の声なき声」

「家族の片づけコンサルタント」のseaです。家事代行サービス「タスカジ」に登録、毎日のようにいろいろなご家庭にうかがい、整理収納や片づけ、掃除を代行しています。

 一般家庭のクライアントは、妻の立場にある女性で、訪問時に夫は不在というケースがほとんど。ですが、家の様子と妻への簡単なヒアリングから家庭での「夫の居場所のなさ」は浮かび上がってくるものです。

 夫にとっての住まいの居心地の良さ・悪さは、妻の感覚と重なることも、そうでないこともあります。このズレを修正して、夫婦ともに文句なく居心地が良いと思える家になるようコンサルティングの現場では心を砕いています。

 そこで今回は居心地の良い家にするために、その反面教師となる「夫の居場所がない家」の3つの特徴をサンプルケースから紹介します。

安らぎのマイホームのはずが
家にいても疲れてしまう

【ケース1(A氏の場合):くつろぐ場所がない】

 遅くに帰宅するとソファにはいつも衣類が山になっていて座れない。しかたなくソファに寄りかかるようにしてラグに座るが、散らかった子どものおもちゃや絵本が目に入ってリラックスできない。妻からは「気になるならあなたが片づけて」と言われるが、何をどこに戻せばいいのかわからない。実際、片づけをやったらやったで文句を言われることもあって手を出す気になれない。洗濯物をたたんでソファに横になるか、疲れているときはソファを諦めてダイニングでビールを飲みながらテレビを見ることも多い。