シェアリングエコノミーの1つとして
空き家の増加とともに成長

 ハウススタジオとは、貸し会議室や、レンタルオフィスといった「貸しスペース産業」の1ジャンル。スタジオと称しているものの、外観は普通の一軒家だ。通常、ドラマや、映画、コマーシャルなどの撮影に使われる。現在、都内には900軒以上あるといわれている。

 室内には家具をはじめ、キッチンや家具、そして雑貨といった設備が充実。一般的な撮影スタジオとは違って、その都度、撮影用にセットを作る手間が省け、撮影コストを抑えることができる。また、一軒家のため自然光が差し込み、よりリアルな雰囲気の映像を撮影することができる。

 しかも、和室に掛け軸や生け花などが用意されている純和風のものから、オフィスが再現できるような建物、そしてヨーロピアン家具でそろえられている洋館建てのものまでさまざまなスタジオがそろっており、多種多様なニーズに応えている。

 そうした物件は、家主が亡くなった後に相続放棄されて空き家になったものをはじめ、借り手のつかないものや、取り壊しが決まっているものの遊ばせておくにはもったいないと考えている家主が提供、業者が借りて賃料を支払う。

 業者は、防音対策を施したり、備品をそろえたりしてスタジオとして使える環境を整えた上で、制作会社に貸して使用料を受け取る。使用料は、物件の広さや質によってもばらつきがあるものの、おおむね5時間で10万円前後といったところだ。

 昨今、「空き家」が急増していることに加え、民泊に象徴されるシェアリングエコノミービジネスが普及していることもあって、全国的に空き物件を撮影スタジオとして貸し出すオーナーが増えているという。

 一般的なハウススタジオであれば、何も問題はなかった。ただ昨今、管理体制がずさんな“悪徳運営者”によるハウススタジオでトラブルが相次いでいるのだ。

 じつはこれ、社会問題にまで発展した「民泊トラブル」と同じ構図だ。