旗印降ろしたG20、首脳宣言で米中の要求に屈服12月2日、アルゼンチンのブエノスアイレスで開かれていたG20首脳会合は、首脳宣言に初めてWTO改革の推進を盛り込む過程で、引き換えに米国と中国の要求を飲まざるを得なくなり、これまでG20が掲げてきた旗印を一部で降ろすことになった。写真はカナダのトルドー首相。1日撮影(2018年 ロイター/Martin Acosta)

[ブエノスアイレス 2日 ロイター] - アルゼンチンのブエノスアイレスで開かれていた20ヵ国・地域(G20)首脳会合は、首脳宣言に初めて世界貿易機関(WTO)改革の推進を盛り込む過程で、引き換えに米国と中国の要求を飲まざるを得なくなり、これまでG20が掲げてきた旗印を一部で降ろすことになった。

 欧州の当局者は交渉最中の1日、「G7やG20首脳会合でいつも使われているいくつもの言葉が今回はタブーのようになった。米国と中国にはそれぞれ絶対に避けたい文言がある」と話した。

 最たるものが「保護主義」という単語。米政権は、トランプ大統領が中国製品2500億ドル相当に輸入関税を課し、一部G20諸国などに鉄鋼・アルミニウム製品の輸入制限を導入した後、批判に神経を尖らせており、今回の首脳宣言では2008年のG20発足以来初めて「保護主義と闘う」という文言が見送られた。

 関係者によると、一方で中国は「公正な貿易慣行」という文言を入れることに一貫して反対した。中国政府は不当廉売、補助金、知的財産権の乱用、技術移転などを巡る欧米や日本からの批判を退けた。