「灰色のサイ」、来年は暴れ出すのか

 だが、来年も逆張りが効果的な戦略となるとは限らない。大きなリスクが顕在化すれば、大底を読み切る以外の逆張りは「大けが」となりかねないためだ。

 その来年、キーワードとなりそうなのが「灰色のサイ(グレーライノー)」だ。

 これまでの経験や知識から予想できない事象の発生を意味する、極めて珍しい「ブラックスワン(黒い白鳥)」のリスクに対し、「灰色のサイ」はよく知られており軽視されがちだが、いったん暴れだすと止められないような大きなリスクを指す。

 欧州では、イタリア政治や英国の欧州連合(EU)離脱問題が極めて不透明。日本を含むアジアは米中貿易摩擦問題が直接、間接的に大きな影響を及ぼしかねない。「唯一確実なのは、不確実だということ」(バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ)という。

 ソシエテ・ジェネラルのグローバルストラテジスト、アルバート・エドワーズ氏は以前、南アフリカの動物保護区を訪れた際、ライオンやヒョウ、サイ、ゾウなどより、野牛のほうが危険だと忠告を受けたことがあるという。

「明らかに危険な他の動物に比べて(人が野牛には)油断することが原因。死に至らしめるのは油断であり、同じことが投資家の間でも発生している。緩和マネーを主因とするマクロ不均衡は誰もが知っているが、投資家はそれを無視し続けている」とエドワーズ氏は話している。

(基太村真司 編集:伊賀大記)

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