他にも数名、同資格保有者に話を聞くと、いずれも冠婚葬祭関連の会社に勤めていたり、士業として事務所を構えたりしている。受講前は、「新規事業にできれば…」とか、「副業にできれば…」とかいう思いがあったようだ

 だが、結果的には商談時に多少話に花が咲く程度の効果しか出ていない。「それが実情だ」とため息まじりに話してくれた。

 また、あるNPO法人が認定する別の某資格は、通信講座で自宅にいながら取得できる点で、先述の資格よりもさらにお気楽に取得できたとのこと。

 同資格を取得した男性は、「最初は何度かやってみたんだよね。お年寄りの通院に同行してあげたり、司法書士や不動産屋を仲介してあげたりね。でも実際にサポートしてあげてる自分が悟っちゃうのよ。こんな程度のことでおカネを貰っちゃあ申し訳ないよなって。しょせん、ボランティアですよ。こんな資格を取って稼げると思うなんて、オレも甘かったよね」と言いながら自虐的な笑みを漏らした。

 別の70代の女性は言う。

「ご近所のお年寄りのちょっとしたことをお手伝いしてあげてね、おこづかい程度のおカネがもらえればいいわなんて思って資格を取ったんですけどねぇ。むずかしいわねぇ、おカネをいただくのは。何といっても、お手伝いする私だってお年寄りなんだものねぇ(笑)」

受講料は数万円から20万円程度
ほぼ全員に認定資格が授与される

 こうした多くの資格は、民間の企業や団体が独自の基準で審査・認定する民間資格であり、受講料は数万円から20万円の範囲。最低1日から数日間の講座を受けると、ほぼ全員に認定資格が授与される。資格取得の難易度は、かなり容易であるものが多い。

 その後は、登録料やら更新料という名目で数千円から1万円程度の年会費が徴収される仕組みである。年会費を払うと、協会のホームページに名前が掲載されたり、資格認定証が更新されたり、たまに研修が開催されたりといった具合である。