30日のCPTPP発効を受けて、日本政府はNZ産ワインに課している現在15%の輸入関税の引き下げに着手する。2025年までに完全撤廃を目指す。

 米農務省が総額16億ドル(約180億円)と試算する輸入取引に対して、ワインの売上げはわずかであり、その成長を加速するには、NZのワイン生産者は販促投資を充実させて、欧州産ワインの優位に挑まなければならないだろう、と日本の輸入業者は指摘する。

 ワイン生産量において、NZのトップ10ブランドに入るシレーニ・エステートには、売上げを拡大するポテンシャルがあると、エイブリー氏は確信している。

「いわゆる『旧世界』産ワインの消費が多い(日本)市場が成熟するにつれて、もう少し視野を広げようという動きが始まっている。確実にNZワインにも出会うだろうし、われわれのワインを飲んだ人は本当に気に入ってくれる」と、16年からCEOを務めるエイブリー氏は語る。

 とはいえ、欧州のワイン生産者もこれを座視するつもりはなく、近々新たな自由貿易協定を締結する予定だ。日本と欧州連合(EU)間の関税削減に向けた包括的協定は、早ければ19年2月に発効する見込みだ。

「この貿易協定により、われわれの対日輸出は拡大し、輸出リーダーとしての立場は強まるだろう」。EUのワイン産業ロビー団体CEEVのジャンマリー・バリエール会長は12日、日本とEUの経済連携協定(EPA)が欧州議会で承認されたことを受けた声明でそう述べた。

高まる日本人のワイン熱

 日本では1980年代の経済力向上とともにワインが愛好されるようになり、その後も続いている。アデレード大学の調査によれば、2015年のワイン消費額において、日本は世界第5位につけている。

 日本に輸出されるNZワインは少量だが、外食産業における需要が伸びる中で着実に増大している。