ワークマンが挑むのは
夏場の機能性ウェア開発

 それにしても、なぜこれほど機能性ウェアが売れるのか。渡辺氏は、平成を揺るがした「東日本大震災」が分岐点になったと分析する。

「未曽有の災害を境に、何かあった時に自分の身は自分で守る意識が高まり、動きやすく、自己防衛できる機能性ウェアへの傾倒が進んだ」。実際、ワークマンの売り上げは震災後の平成23年4月~24年3月に前年比17.3%増と、その前の期の8.9%増に比べて大幅に増加。商品別では復興の現場で使う作業服(17.6%増)より、カジュアルウェア(21.7%増)の方が大きく伸びている。

 また、近年目立つ台風による災害後も、ワークマンの売り上げは顕著な伸びを見せる。平成29年10月に超大型台風が上陸した時には前年比約2割増、近畿地方に同じく超大型台風が上陸した平成30年9月は約3割増になった。

 新元号の時代には、機能性ウェアの需要がさらに進むと予想される。特に注目は夏場の機能性ウェアだ。昨年は災害級の猛暑に命の危険を感じた人も多いだろう。例えば業界は異なるが、遮熱・遮光効果がある日傘は各社で欠品が出るほど売れ、日本人の自己防衛意識に拍車がかかっている。ワークマンでも、猛暑対策に役立つカジュアルウェアの開発を計画。従来の汗や臭い対策に加え、“身を守る機能性ウェア”もトレンドになりそうだ。

(大来 俊/5時から作家塾®)