文政権は11月、『所得主導成長論』の強化に向けて関係閣僚の交代を実施したものの、足下の景気は外部環境の悪化に加えて経済政策面での『失策』も影響して減速傾向を強めている。

中央銀行も板挟みに

 直近の世論調査では、「経済及び民生問題を巡る指導力不足」を理由に政権支持率は一段と低下するなど、文政権を取り巻く環境は厳しさを増している。政府が12月に発表した最新の『経済見通し』では、2018年通年の経済成長率を前年比+2.6~2.7%に下方修正したほか(従来は同+2.9%)、2019年も同程度に留まるとの見方を示すなど、景気見通しは急速に弱含んでいる。

 このように足下の景気は力強さを欠く展開が続いているにも拘らず、中銀は11月末の定例会合において1年ぶりの利上げに踏み切るなど、金融政策は難しい舵取りが迫られている。

 米FRB(連邦準備制度理事会)による金融政策の正常化の動きに加え、夏場以降のいわゆる『トルコ・ショック』に伴う国際金融市場の動揺を受けて通貨ウォン相場は下落し、足下の金融市場は落ち着きを取り戻しているにも拘らずウォン安水準で推移していることが影響している。