米国で、先行指標であるPMIに該当するのが、ISM(米国供給管理協会)の景況指数である。

 18年12月の製造業景況指数は54.1と市場予想を下回り、前月比で5.2ポイントの大幅な低下となった。50は上回ったが、60を超すこともあった18年夏ごろまでと比較して冷え込みは明らか。8日発表の12月の非製造業景況指数も57.6と、11月の60.7から悪化した。減税効果剥落などによる将来の景気減速を映し始めているといえる。

 米中の関税引き上げ回避に向けた協議自体はいい。しかし、貿易以外の技術移転の強要の停止や知的財産権の保護などについて、米国側が納得する施策を打ち出すほどに中国側が譲歩することは難しいだろう。

 協議期限の3月1日の直後には、中国で日本の国会に当たる全国人民代表大会が開催される。習近平国家主席は、弱腰と取られる姿勢を見せるわけにはいかない。協議継続を好材料視する市場はやや楽観的過ぎるのではないか。貿易面で合意できたとしても一時しのぎになる可能性が高い。

 FRBが利上げやバランスシート縮小について、柔軟に対応する姿勢を見せ、株価急落は回避された。しかし、その姿勢も経済減速を認識しているが故。景気の先行指標であるPMIの動きなどを見れば、経済減速懸念はむしろ高まっている。

 そう遠くないうちに、株式市場、為替市場が再び動揺する日が来る公算は小さくない。