フランスの黄色いベスト運動の様子1月11日、フランスのマクロン政権に抗議する黄色いベスト運動を受け、同国政府が国民の不満を抑えようと財政支出を増やす結果、ユーロ圏全体に財政拡大路線が広がる可能性がある。パリで12日撮影(2019年 ロイター/Christian Hartmann)

[ロンドン 11日 ロイター] - フランスのマクロン政権に抗議する黄色いベスト運動を受け、同国政府が国民の不満を抑えようと財政支出を増やす結果、ユーロ圏全体に財政拡大路線が広がる可能性がある。

 ただでさえ欧州中央銀行(ECB)による金融緩和の終了に神経をとがらせているユーロ圏債券市場で、国債の供給が増えることになりそうだ。

 各国の公的債務が増大すれば、ECBの利上げ計画にも支障となりかねない。

 マクロン大統領は抗議運動を受け、年金生活者向けの減税と最低賃金の引き上げを約束した。これにより財政支出は80億─100億ユーロ増え、財政赤字の対国内総生産(GDP)比率はEUが上限と定める3%を突破する可能性がある。

 イタリアとスペインも既に2019年度の財政支出を増やす計画を立てており、ドイツでさえ長年にわたる保守的な財政政策を見直そうとしている。

 ピクテ・ウェルス・マネジメントのストラテジスト、フレデリック・ドュクロゼット氏は「イタリアとフランスの財政が柔軟化するなら、新時代の始まりだ。財政政策が転換点を迎える」と言う。