日本銀行1月21日、日銀が22、23日に開く金融政策決定会合で、上場投資信託(ETF)の買い入れ比率を変更するのではないかとの思惑が、株式市場の一部で浮上している。写真は都内で2014年1月撮影(2019年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 21日 ロイター] - 日銀が22、23日に開く金融政策決定会合で、上場投資信託(ETF)の買い入れ比率を変更するのではないかとの思惑が、株式市場の一部で浮上している。だが、日銀が昨年7月の会合で東証株価指数(TOPIX)連動型の購入比率拡大を決定してから半年程度しか経過しておらず、実際に修正する動きにつながる可能性は低そうだ。

 直近の株式市場では、TOPIXが日経平均に比べて強めで推移している。一部の市場関係者によると、背景には日銀が次回会合でETFの買い入れ比率変更を決定するのではないか、との思惑があるという。

 具体的には、日銀のETF買いで実質的な浮動株比率が低くなっているとみられている銘柄が多い日経225連動型ETFの買い入れ比率を一段と下げ、TOPIX連動型ETFの比率を引き上げるのではないか、との見方だ。

 しかし、日銀は比率の見直しに慎重とみられている。ETFの買い入れ比率は、浮動株の動向にも配慮し、昨年7月の決定会合で、TOPIX連動型の買い入れ額をそれまでの年間2.7兆円から同4.2兆円に大幅に拡大。

 同時にTOPIX・日経225・JPX日経400の3指数に連動したETFの買い入れ額を同3兆円から同1.5兆円に圧縮した。

 その時の会合では、物価2%目標の実現が遠のく中で、金融緩和の持続性を強化する観点から、ETF買い入れの柔軟化と合わせて比率の見直しも行った。年間約6兆円の買い入れを継続しても、数年は現行比率を維持できるとの試算が前提になっていたとみられる。

 また、ETF買い入れによる個別銘柄への影響についても、黒田東彦総裁は「株式市場の機能や価格形成にゆがみをもたらしていることはない」、「具体的に個別銘柄に大きな影響を与えることにはなっていない」(いずれも昨年12月6日の衆院財務金融委員会)と発言。

 日銀が前回の見直しから約半年となる今回の金融政策決定会合で、ETFの買い入れ比率変更に着手するとの市場観測は、日銀の政策スタンスと距離がありそうだ。

(伊藤純夫 編集:田巻一彦)

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