○肺がん

 肺がんには、肺野部と肺門部、それぞれにできるがんがあります。タバコの影響を受けやすい肺門部にできるがんは、痰(たん)にがん細胞が交じりやすいので、1日に吸うたばこの本数と喫煙年数をかけた「ブリンクマン指数(喫煙指数)」が600以上の人(過去の喫煙者含む)は、問診と胸部エックス線検査に加え、喀痰(かくたん)細胞診を併用します。

 精密検査は低線量CTで行いますが、任意型検診では検診として行われることもあります。近年、早期に小さな病変を検出できるCTを、肺がん検診として行う施設も増えてきています。

○胃がん

 胃がんの検査方法として推奨されているのは、胃透視検査と胃内視鏡検査です。胃透視検査は、バリウム(造影剤)と、胃を膨らませる「発泡剤」を飲み、エックス線写真を撮影します。

 内視鏡を口や鼻などから挿入し、食道、胃、十二指腸を直接観察するのが胃内視鏡検査です。小さな病変を発見でき、食道がんも早期で発見しやすいという利点があります。また、胃透視検査でがんが疑われた場合の精密検査としても使用されますが、高度な技術を必要とする検査です。

 なお、胃がんを患った人の99%がヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)に感染しており、逆に感染歴がなければ胃がんのリスクは非常に低くなります。とはいえ、ピロリ菌の除菌で発がんリスクがゼロになるわけではないので、除菌後も5年に1回程度、検診は受けた方が良いでしょう。

○大腸がん

 大腸内にあるがんやポリープによる出血を検出するのが便潜血検査です。一度でも陽性になったら、大腸内視鏡検査で精密検査を行います。内視鏡を肛門から挿入し、直腸から盲腸までの大腸を直接観察する方法で、任意型検診では大腸がん検診として行われることがあります。

 ただ、がんやポリープに対する診断精度は高いものの、胃の内視鏡検査同様、高度な技術が必要とされ、熟練した医師は多くはありません。出血や穿孔、また脳梗塞、心筋梗塞などのリスクが高齢者ほど高くなります。