「アップルのノートパソコンではなかったのですね」と。弁護士事務所の年会の賞品はもっと豪華なものだったのだとすぐに悟った。

 翌日、日本から駆けつけたゲスト全員が、南通の観光スポットである「狼山」に招待された。わずか100メートルちょっとの小さな山なのだが、平野に位置するので存在感はその2倍ぐらい。長江の入海口から登ってくると最初の高地になるため、さらに高く見える。

 登る際、50代の男たち数人が、食材を天秤棒で担いで登っていた。50キログラムぐらいの食材を頂上のレストランまで運んでいけば、30元(約480円)がもらえるからだ。「もし大学に行っていなかったら、私もその1人になっていたかも」といった思いが脳裏をかすめた。

 南通から上海に戻り、飛行機で海南省の省都・海口に飛ぶことになっていたが、途中の上海で、日本との関わりを持つ人たちで構成する「中日分会」の年会にも顔を出した。

 出席者のほとんどが日本に留学したり、日本企業に勤務した経験を持っていたりするだけに、その雰囲気はインターナショナルなムードであふれていた。会場では、日本のビールや日本酒も振る舞われていたほか、和服姿の参加者もいて、なんともにぎやかだった。

運賃の払い戻しを嫌がり
滑走路で3時間待機

 この年会が盛り上がってしまったこともあって、浦東空港に到着したのは飛行機の出発時間ぎりぎりで20時11分だった。あわててチェックイン窓口に向かうと、対応した航空会社の女性が、私に向かって「搭乗手続きは20時10分に終了しました。だから乗れません」と言い放った。

 隣にいた責任者がさすがに見かねたのか、「大丈夫です。私が手続きをしましょう」と言って、どうにかチェックインさせてくれた。