だが、現実はそうはなっていない。30~40代の中年になっても、結婚しないまま親と同居し続ける人たちがたくさんいる。

中年パラサイト数の推移こんなに変わった!中年パラサイト(35~44歳の親同居未婚者)数の推移 拡大画像表示

 総務省統計研究研修所の西文彦さんは、「35~44歳の親同居未婚者」の推移をまとめた。80年には39万人しかいなかったが、2016年には288万人まで急増している。35~44歳人口に占める割合も、2.2%から16.3%に上昇。6人に1人が該当するまでになっているのだ(データは各年とも9月の数値)。

 山田さんは、こうした親同居で未婚のアラフォーを「中年パラサイト・シングル」と呼んでいる。

「これから20年後、彼らは50~60代になり、寄生する親は80~90代を迎えます。いまは親が年金をもらっているので、子どもの収入が少なくても、とりあえず生活は保てています。親の介護も同居の子に頼ることができます。ただ、親が亡くなる日は必ず来ます」

 いつまでも親の年金や貯金、持ち家に頼り続けることはできない。「中年パラサイト・シングル」には正社員もいるが、2~3割は不安定な非正規雇用で働く。約1割は失業者だ。親の死後を見据えて、自分で十分な蓄えをしている人は少数派だ。親の貯金を使い果たせば、生活保護に頼るケースも考えられる。

「90年代は明るく若いパラサイト・シングルで始まりましたが、親が亡くなったら生活できないという中年パラサイト・シングルとなって、平成が終わります」

 この危機的状況を示す言葉が、「2040年問題」。40年には親世代の大半が亡くなり、残された高齢の子どもたちが、にっちもさっちもいかなくなる状態がやってくるのだ。