中国の規制当局の見立てでは、国内銀行の不良債権は昨年2兆元に達し、不良債権比率は1.89%と10年ぶりの高さになった。先に2兆元近い問題債権を処理してもなおこの数字だ。

 一方、供給増のため昨年第1・四半期から第3・四半期の間に不良債権価格は10%ポイント余り下落した、と別のAMCの中国東方資産管理公司はみている。

 東方資産管理の幹部は最近の会合で「いくつかの投資会社が以前に不良債権資産を大々的に取得した。彼らがそれらを迅速に売却して利益を得られない場合、短期借り入れの期限到来とともに流動性リスクにさらされかねない。景気が減速している環境で、不良債権処理は一段と困難になっている。どの投資会社も資金調達とリターン確保の両面で、大きなプレッシャーを受けている」と解説した。

 一例として上海摩天電器は17年初めに不良債権投資に参入し、その年に計109億元相当の購入によって9720万元の利益を稼いだものの、昨年10月にこの事業のせいで18年全体の利益が最大92%下振れすると警告した。

外国勢にはチャンス

 中国国内勢の苦戦は、資金力がある一部の外国ハゲタカファンドにとってはチャンスの訪れを意味する。

 カーバル・インベスターズのマネジングディレクター、エイブリー・コルコード氏は、中国政府の債務圧縮キャンペーンはいくつかの「どう猛な」ライバルの退出と、過大評価されていた不良債権価格の押し下げに役立っていると指摘。カーバルが昨年2件のディールを完了したことを受け「われわれは今のファンダメンタルズがかなり好ましいと感じている」と語った。

 深セン前海金融資産取引所のデータに基づくと、中国における外国勢による不良債権資産購入額は昨年3倍近く増えて300億元になった。

(Samuel Shen and Shu Zhang)

Copyright©2019 Thomson Reuters 無断転載を禁じます