●協議において重視されているのは

 USTRの説明では、最も基本的なレベルで将来のハイテク産業における優位をどちらが占めるかだ。中国は2025年までに航空宇宙、ロボット、半導体、AI(人工知能)、新エネルギー車など戦略的な10分野の技術力を引き上げることを決意している。

 米政府としては中国がそうした技術力強化を図ること自体は差支えないものの、米国のノウハウを不正に獲得して実現させるのは許容できない。また中国政府が国有企業を強力に支援している構図が過剰生産につながり、市場メカニズムに依拠する米企業の競争環境を悪化させているという。

 ●中国側の言い分は

 中国当局は、数々の米国の行動を、全体として世界経済で優位に立つのが必然となっている中国を抑え込もうとする取り組みの一部とみなしている。中国が米国企業に技術移転を要求したり強制しているとの見方は否定し、あくまで米中企業間の商業的な取引だと主張。同時にトランプ大統領に対して、対米貿易黒字を直接的に減らすために大豆やエネルギーを含む米国製品の購入拡大を提案している。

 また輸入車の関税引き下げといった市場開放や、いくつかのセクターで外資系企業に中国合弁の過半数株保有を認める規制緩和を実施した。

 ●米国のこれまでの対中措置は

 トランプ大統領は既に2500億ドル(約27.6兆円)相当の中国製品に輸入関税を課している。機械製品や半導体など500億ドル相当には税率25%、多くの化学製品や建材、家具、一部家電などには税率10%を適用。

 今のところ、携帯電話やコンピューター、衣料品、靴など大半の消費財は関税対象外だが、米中協議が3月1日の期限までにまとまらなければ、約2000億ドル相当の中国製品の税率が10%から25%に引き上げられる。トランプ大統領は13日、交渉期限を若干延長することはできるとの見解を示した。